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400m個人メドレーは金銀を日本独占!?
本命は萩野も、瀬戸がベストなら……。

posted2016/08/01 07:00

 
400m個人メドレーは金銀を日本独占!?本命は萩野も、瀬戸がベストなら……。<Number Web> photograph by AFLO

自由形と並んで、個人メドレーは日本人スイマーにとって鬼門だった。その競技でのワンツーフィニッシュが、現実的なものになりつつある。

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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 リオデジャネイロ五輪開幕が間近に迫った。

 開会式の翌日から、日本選手の活躍が期待される種目が続々と行われる。

 中でも8月6日(現地時間)、競泳の初日に予選と決勝が実施される男子400m個人メドレーは、大きな注目を集めている。メダルを狙える2人の選手が出場するからだ。

 1人は萩野公介、もう1人は瀬戸大也である。

 萩野は2012年のロンドン五輪に高校3年生で出場し、銅メダルを獲得。翌年の日本選手権では400m個人メドレーで4分7秒61の日本新記録を出して優勝したほか、史上初の5冠を達成。同年の世界選手権では200m個人メドレーと400m自由形で銀メダル。マルチスイマーとして、多種目で活躍してきた。

 瀬戸の最大の実績は、世界選手権である。2013、2015年と、400m個人メドレーで連覇を果たしている(2015年の大会は萩野は欠場)。同大会での連覇は日本初のことだった。

一見すれば萩野が本命に見えるが……。

 そんな2人の今シーズンはどうか。

 今春の日本選手権の400m個人メドレーは萩野が制し、同種目5連覇を達成した。瀬戸は2位に終わっている。

 今シーズンのタイムによる世界ランキングでは、萩野が4分8秒85で1位につけ、瀬戸は4分10秒53で3位につける。これらを踏まえれば、「萩野が本命」と言われるのも分かる。

 ただ、瀬戸が上回る可能性がないわけではない。

 瀬戸は今年に入り、栄養不足、足の痛みなどで万全の練習ができずに日本選手権を迎えていた。そのため、同大会、5月のジャパンオープンとタイムは伸び悩んだが、本人いわく、3月末あたりからようやく納得のいくトレーニングを積むことができるようになったと言う。

 自己記録は昨年の世界選手権で出した4分8秒50。練習で得られた手ごたえからか、瀬戸は自信を見せる。

「リオでは自己ベストは間違いなく出ます」

【次ページ】 瀬戸のベストタイムは、萩野のここ2年を上回る。

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