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「日本独自の強さ」で目指す高み。
車椅子バスケ代表、リオでの挑戦。

posted2016/06/03 10:30

 
「日本独自の強さ」で目指す高み。車椅子バスケ代表、リオでの挑戦。<Number Web> photograph by Shingo Ito/AFLO SPORT

4度目のパラリンピック出場となる日本代表主将の藤本怜央。所属クラブの宮城MAXでは8連覇に貢献。ブンデスリーガのハンブルガーSVでもプレーしている。

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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Shingo Ito/AFLO SPORT

 培ってきた自信が、そこにうかがえるようだった。

 5月22日、車椅子バスケットボールの男子日本代表内定選手12名が発表された。このメンバーで、リオデジャネイロパラリンピックに臨むことになる。

 現在の日本代表を率いる及川晋平氏がヘッドコーチに就任したのは、ロンドンパラリンピックが終わってからのこと。以来、日本代表はリオデジャネイロに出場し6位以内に入ることを目標にしてきた。これまでの最高順位が7位だったから、過去最高の成績を目指すということでもある。

 内定選手を発表する会見でも、及川氏はあらためて、「6位以内を目指す」と語った。これまでの成績を超えるとはいえ、控えめにも思える設定の意図を、及川氏は、「成績が下がっている現実を受け止め、ちゃんと着地するため」「メダルと言って足元をすくわれたくはない」と説明する。

「日本独自の強さを打ち出す」チーム作り。

 ロンドン大会では9位と成績を落とした。海外で車椅子バスケットボールが環境面も含め、進化している。現状を考慮すれば、6位以内という過去最高成績を目指すこと自体、決して簡単ではない挑戦である。そして目標をクリアすることで、2020年の東京大会への足がかりになるという思いもある。

 ロンドン後の就任以来、目標設定がぶれることはなかった。

 それはチーム作りの方向性もぶれなかったことを意味する。それは「日本独自の強さを打ち出す」ことだった。具体的には、「ベーシックな部分、戦略、技術の精度、あらゆる面の緻密さ」「和。簡単に言うと自己犠牲が得意なのが日本人の特性」の2点にある。

 その中身を、チーム最年少、17歳の鳥海連志は以前こう語っていた。

「インテリジェンスを使って、インテリジェンスの中でプレーをするということです。いろいろな決め事があって、それを試合の中に上手く入れ込んでいくんです」

【次ページ】 体格差を埋めるのは、容易なことではない。

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