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中国の爆買いとJ開幕当初は同じか?
日本が今も「いい職場」である理由。 

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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posted2016/03/14 10:40

中国の爆買いとJ開幕当初は同じか?日本が今も「いい職場」である理由。<Number Web> photograph by AFLO

広州恒大のパウリーニョは、今アジアでプレーする最高の選手の一人。欧州でも一線で活躍できる選手だ。

ガレージの高級車のように外国人選手を買う。

 Cリーグのクラブによるサッカーマーケットへの参入は、著名な外国人監督の招聘にとどまらない。自宅のガレージに高級車を並べるように、各クラブのオーナーはハイクラスの外国人選手を買い集めている。

 現アジア王者の広州恒大は、ブラジル代表MFパウリーニョ(27歳)、コロンビア代表FWジャクソン・マルティネス(29歳)を抱える。昨季2位の上海上港は、ガーナ代表FWアサモア・ギャン(30歳)が最前線に構える。

 同3位の山東魯能は、ブラジル代表FWジエゴ・タルデッリ(30歳)が得点源を担う。杭州緑城がストライカーとして頼りにするのは、オーストラリア代表で長く活躍してきたFWティム・ケーヒル(36歳)である。

 昨季6位からの巻き返しをはかる上海申花のメンバーには、ドイツやイングランドで活躍したFWデンバ・バ(30歳)、かつてインテル・ミラノの一員だったオバフェミ・マルティンス(31歳)が名を連ねる。セネガルとナイジェリアの代表としてもプレーしてきた2人に加え、今冬からコロンビア代表MFフレディ・グアリン(29歳)がチームの一員となった。インテルのゲームキャプテンという立場を捨てて、まさかCリーグへ新天地を求めるとは!

“まとめ買い”もブームのひとつ。

“まとめ買い”をするクラブもある。

 昨季のカップ戦覇者である江蘇蘇寧は、ブラジル人にターゲットを絞った。チェルシーからMFラミレス(28歳)、シャフタール・ドネツクからMFアレックス・テイシェイラ(26歳)、UAEのアル・シャバブからジョー(28歳)を迎え入れたのだ。

 ラミレスには2800万ユーロ、アレックス・テイシェイラには5000万ユーロを使っている。日本円で100億円前後の資金を、ふたりの獲得に費やしている。ジョーの獲得に要した3億5000万円の移籍金は、本当にわずかな投資でしかない。

 昇格チームの河北華夏も、同規模の予算を組んでいる。アルゼンチン代表FWエセキエル・ラベッシ(30歳)をパリ・サンジェルマンから、コートジボワール代表FWジェルビーニョ(28歳)をローマから、カメルーン代表MFステファーヌ・エムビア(29歳)をトラブゾンスポルから引き抜いた。

【次ページ】 Cリーグの爆買いは、Jの開幕当初に似ているか?

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