大谷翔平の年俸は25～34億？
カーショーとの比較で考える値札。

　大谷翔平が、アメリカにいる。

　北海道日本ハム・ファイターズのアリゾナ・キャンプ。アリゾナ州はメジャー15球団のキャンプ地だ。そこは彼らにとって、冬の間の本拠地となる。「ショーヘイ・オオタニがピオリアに来ている」という情報は間違いなくメジャーリーグの各球団に伝わっており、スカウトが大谷を見に来ていたって不思議なことじゃない。

　ホワイトソックスのリック・ハーンGMは去年、当時はメジャー移籍の噂もあった松田宣浩内野手（福岡ソフトバンク）について尋ねると、こう言っている。

「グーチ（井口資仁。現千葉ロッテ）がいた頃と違って、今はネットなんかを使って日本のプロ野球選手の映像を見るのが容易くなってる。でも、実際にプレーしているところを見るより良いスカウティングなんて存在しないと思いますよ」

　スカウトならきっと、その身体能力や球の速さ、変化球の切れやコントロールを見たい（米国では基本的に、大谷は投手として見られている）。それは球団幹部も同じだろうが、机上の計算が得意な彼らの中には「幾らぐらい投資する価値がのあるだろう？」と考える者もいるかも知れない。

　大谷は今季で日本プロ野球（以下NPBL）4年目を迎える。松坂大輔投手（現福岡ソフトバンク）はNPBLで8年、ダルビッシュ有投手（現レンジャーズ）と田中将大投手（現ヤンキース）は日本で7年プレーしてからメジャー移籍を果たしており、大谷もあと4年前後でメジャーに移籍する可能性がある。その時、彼は26歳前後。おそらく野球選手として、全盛期を迎えているはずだ。

先発投手の最高年俸はカーショーの37億円。

　そういう先発投手に、メジャーリーグは幾ら出せるのだろうか？

　昨季、先発投手の最高給取りはドジャースの先発左腕クレイトン・カーショーだった。7年総額で2億1500万ドル（258億万円）。年俸では3100万ドル（37億2000万円）である。

　カーショーは大谷と同じ高卒新人で、2006年のドラフト1巡目（全体7位）指名を受けてドジャースに入団した。マイナー時代を含む最初の4年は年俸50万ドル（6千万円）にも満たなかったが、通算3度に渡ってサイヤング（最優秀投手）賞に選出されたり、ナ・リーグの最優秀選手賞に選出されたりしながら、自分の価値を大きく高めた。

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