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フロンターレ史上初の日本人10番。
大島僚太が五輪とJの総取りを狙う。 

text by

飯尾篤史

飯尾篤史Atsushi Iio

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2016/01/22 11:30

フロンターレ史上初の日本人10番。大島僚太が五輪とJの総取りを狙う。<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

マークを自力ではがし、強烈なミドルを叩き込んだ大島僚太。遠藤航との中盤コンビはU-23のまさに心臓だ。

未来は自分自身で切り開く、という「覚悟」。

「フロンターレの10番を知っている方々からすれば、僕が背負うのは『ハテナ』って感じだと思うんですよね。でも、新しいイメージを付けていけばいい、それが良い方向にいけばいいかなって思っています」

 1月13日に行なわれたリオ五輪アジア最終予選・北朝鮮戦では、今シーズンに懸ける覚悟と初戦の気負いが重なって悪い方向へと出てしまった。ボールが足につかず、チームの攻撃をコントロールできなかった。

「試合前のミーティングの言葉が全然耳に入ってこないぐらい緊張してしまって……。勝てたのはよかったですけど、僕自身はミスが多くて、攻撃に絡めなかった」

 だが、3戦目のサウジアラビア戦では初戦の不出来を挽回するような活躍を見せた。

 守備から入るチーム戦術の影響もあり、フロンターレで見せているリズミカルにパスをさばく本来のプレーを出せていたわけではなかったが、それでも32分、ドリブル突破から目の覚めるような弾丸シュートを突き刺したのだ。

 ゲームの流れをグッと引き寄せる先制ゴール。その渾身の一撃には、未来は自分自身で切り拓くという、大島僚太の「覚悟」が込められているように感じられた。

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