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ウォリアーズ連勝記録の立役者!?
キャブスとの因縁深まった聖夜の決闘。 

text by

長澤壮太郎

長澤壮太郎Sotaro Nagasawa

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photograph byNBAE via Getty Images

posted2016/01/06 10:50

ウォリアーズ連勝記録の立役者!?キャブスとの因縁深まった聖夜の決闘。<Number Web> photograph by NBAE via Getty Images

クリスマスゲームの勝利を喜ぶカリーと、敗北に不満たっぷりの仕草を見せるラブ。

ラブとアービングがいたら、キャブスが王者だった!?

 キャバリアーズは東カンファレンス1巡目のセルティックスとの対戦で、ビッグ3の一人ケビン・ラブを肩の脱臼で欠いていました。その上、ウォリアーズとのファイナル初戦で同じくビッグ3のカイリー・アービングが大怪我をして離脱。レブロンが牽引するキャバリアーズは事実上、レブロンのみとなってしまったのです。それでもいい勝負を繰り広げていたため、ラブとアービングがもし元気だったら、間違いなくキャバリアーズが王者になっていただろうと世間は言い出したのです。

 そして始まった新シーズン。ウォリアーズは、王者になりながら認められなかった悔しさを晴らすかのように西カンファレンス(パシフィック・ディビジョン)全チームに勝利し、“ラッキー論”を黙らせるミッションを遂行、驚異の連勝記録を生みました。

 一方、キャバリアーズは、王者になる夢を成し遂げていないのに「役者さえ揃えば楽勝だ」ともてはやされ、ハングリー精神に欠ける雰囲気でした。序盤からそれに気づいたレブロンは、首位を走っているにもかかわらず、選手のみのミーティングを繰り返し行い、発破をかけていました。

クールを装うも、心中穏やかでなかった両チーム。

 さて、ここまでを踏まえて、今回のクリスマスゲームを見てみましょう。

 ウォリアーズは、負ければやっぱりラッキーだったと言われるのが目に見えています。一方のキャバリアーズは、役者が揃っているのに負けたら、今までの言い訳が成り立ちません。両チームとも、「レギュラーシーズン82ゲームあるうちの1つ。特別な意気込みはない」と、建前上クールを装っていましたが、共に気合いが入りまくっていたのは明らか。キャバリアーズはアービングの復帰をこのゲーム前に合わせ、フルメンバーを揃えるという構えをも見せていました。

 試合は予想通りの接戦。しかし、カリーを支柱とするウォリアーズがジリジリと差をつけ始めた後半、キャバリアーズはアービングを温存。復帰したてで出場時間制限があったため仕方ない展開ではありましたが、ウォリアーズが勝利し、現時点での実力を証明しました。

【次ページ】 「82試合中の1試合」以上の意味を持った1戦。

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