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新エース誕生でユーベが完全復活。
テベスを手本に成長を続けるディバラ。 

text by

弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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photograph byAFLO

posted2015/12/18 10:30

新エース誕生でユーベが完全復活。テベスを手本に成長を続けるディバラ。<Number Web> photograph by AFLO

22歳のディバラはそのルックスもあいまってユベンティーノの注目の的。偉大なるテベスの後任という大役を果たせるか。

パレルモ時代からテベスをお手本にし続けてきた。

 中盤でボールをケアし、攻撃を組み立てながらボールを運び、フィニッシュも担う。お手本役は、昨季までのエースFWテベスだ。

 昨シーズンのテベスは“オールラウンド・ストライカー”として、32試合に出場し20得点を挙げ、10本のアシストを決めながら1試合あたり1.74回の決定機を作る、という驚異的な数字を残した。

「パレルモにいたときから、ユベントスの試合のビデオは欠かさずチェックしている。テベスの動きを研究するためさ。憧れだった彼と、今ではアルゼンチン代表のチームメートにもなれた。最高のお手本だよ」

 ディバラがパレルモ時代から欠かさなかったビデオ研究には、トリノへ引っ越してからアッレグリ直々の講釈がつくようになり、若武者の戦術適応能力の進化に拍車がかかった。

 ミラン戦での決勝ゴールの後、TV中継に出演した指揮官は「パウロ(・ディバラ)は、セカンドトップかトップ下か、いずれかのスペシャリストとしてトッププレーヤーになるだろう」と急成長を認めると「彼の太ももの太さにも注目してほしいね」と付け加えた。

 シチリア島にいた頃、ディバラの体重は69kgだったが、今では73kgとされている。増えた分は、きっかり筋肉の重さだ。

 ビノーボ練習場では、瞬発力と持久力のバランスを欠くことなく筋肉増量を図る特別な個人トレーニングがディバラに課されている。

 古巣パレルモの名物会長ザンパリーニは「かつてのデル・ピエーロのように筋肉をつけ過ぎさせるな」と、可愛い元秘蔵っ子の扱いに注文をつけたが、ドリブルのキレを落とさず、トップクラスのDFたちに当たり負けしないフィジカルを得ることは、シーズン後半戦に待ち受けるタフなゲームに向けて不可欠だ。

3-5-2への布陣変更も守備の安定に貢献。

 今季6度目のCLに挑み、6度目の決勝トーナメント進出を果たしたアッレグリは、基本戦術を3-5-2へ回帰させてもいる。

 就任1年目の昨季は、前任者コンテによる3バックから自身が好む4バックを徐々に浸透させたが、今季は序盤に脆さを見せた守備陣に再び精神的安定をもたらすために、逆に4-3-1-2から勝手知ったる3-5-2へ戻す策に出た。CLグループリーグ5節で再びマンチェスター・Cを無失点で破り自信を復活させたDF陣は、国内でも失点率を大幅に下げることに成功している。

【次ページ】 「テベスと比較するのは来年6月まで待ってほしい」

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