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ACLで広州恒大に敗れ続けるJリーグ勢。
日韓が中国への経由地になる日は? 

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吉崎エイジーニョ

吉崎エイジーニョ“Eijinho”Yoshizaki

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posted2015/10/23 11:50

ACLで広州恒大に敗れ続けるJリーグ勢。日韓が中国への経由地になる日は?<Number Web> photograph by J.LEAGUE PHOTOS

キャプテンの遠藤は「(前回優勝した時より)今の方が安定して戦えている。国内のタイトルへ全力で切り替えたい」とコメント。

J&Kリーグから「爆買い」されていく外国人選手達。

 今年7月、川崎フロンターレのFWレナトの「爆買い」(年俸1億円、6億円の違約金と報じられる条件で広州富力に電撃移籍)が話題になった。Jで優勝を狙うクラブの中軸が、オファーからわずか1日でチームを離れる決心をしたのだ。

 また、韓国でも今年のACLに出場した全北現代は、前年に大活躍した長身FWエドゥーをシーズン途中に失った。行先もまた韓国のファンにとって衝撃を与える河北華夏。2部リーグのクラブである。エドゥーは'14年にFC東京でのプレー経験もある。

 強大な資本力を誇る中国クラブといかに対峙すべきか。

 この先、有無を言わせず強大な中国経済の流れに取り込まれる事態は、Jリーグにも起きうるだろう。もちろん、現状では広州恒大のみがずば抜けた実績を誇るというリーグ全体の基盤の脆弱さは残る。合わせて、不動産グループの動向、中国経済の成長ストップといった変化の要素もはらんでいるが。

日韓の両リーグが中国リーグへの“経由地”に!?

 いっぽうで金の活躍は、こんな未来図すら想像させるものだ。

「日韓の両リーグが、中国リーグ(超級リーグ)に渡るための“経由地”になるのでは?」

 対象はブラジルやヨーロッパ出身の外国人選手に限らない。日韓の選手も、今後この流れに入って来うるのではないか。

 そこに行くことを、キャリアのプラスと考えるか、マイナスと考えるか。現在、中国でプレーする主要日本人プレーヤーは、エスクデロ競飛王ひとりだ。彼もまたFCソウルで実績を挙げ、中国のクラブに迎え入れられた。

 これがなかなか話題とならないところを見ると、日本人プレーヤーの中国進出の現状でのネックのひとつは「中国リーグの日本国内メディア報道が少ないこと」、これにより「存在が忘れられてしまうこと」だろう。

【次ページ】 資本力で圧倒的に差がつき。報道でも差がつき……。

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