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相手が嫌がる「数字」を重視。
Number編集部が選ぶ侍ジャパン。 

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photograph byNanae Suzuki

posted2015/10/08 10:30

相手が嫌がる「数字」を重視。Number編集部が選ぶ侍ジャパン。<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

トリプルスリーを達成した柳田悠岐と山田哲人。史上稀に見る成績を残した2人が並べば……と夢が膨らむ。

「4番慣れ」の主砲に、「フォアザチーム」の5番。

 4番はパ・リーグ本塁打王&打点王の中村剛也(西武)に務めてもらいたいところでしたが、残念ながら「背中の痛みにより代表辞退」との報道も。

 この窮地は中村剛也に次ぐリーグ2位の102打点を挙げ、さらに今季12球団で最多の141試合で4番を打った中田に救ってもらいましょう。前回の2013年WBCには野手最年少で代表に選出され、小久保監督も以前から「4番・中田」を明言していました。ジャパンの4番は期待も大きいですが、すっかり「4番慣れ」しているはずの中田に、前後の打者の分までとことん重圧を背負ってもらいます。

 5番にはセ・リーグ得点圏打率3位の筒香を置き、塁上に残った走者を掃除してもらいます。ホームランバッターとしての素質も十分に持つ筒香ですが、Number881号の石塚隆氏の記事「悩んで見つけた答え」の中では「チームの勝利にどう貢献するか考えたとき(中略)ホームランを40本打っても、打率が2割4分では意味がない。そうなるとチャンスできっちりと犠飛でも何でも打てるようなチームバッティングができるようにならなければいけない」と話しています。12球団最年少の23歳でDeNAの主将を務める筒香が、フォアザチームの精神を侍ジャパンにも持ち込んでくれるはずです。

「勝者のメンタリティ」を持つ2人。

 6番・三塁の松田と8番・捕手の嶋は、いわゆる「勝者のメンタリティ」で選出しました。今季の松田はチームメートの柳田を1本上回る35本塁打を放ち、守備率でもパ・リーグ三塁手1位と絶好調。2013年WBCでは9番打者ながら3割を打ち、ムードメーカーとしても欠かせぬ存在でした。ソフトバンクのスローガン「熱男(アツオ)」を浸透させたように、侍ジャパンのスローガンを叫んでもらうのもアリ?

 捕手については、圧倒的な成績を残した選手がいないため悩みどころです。ただ、Number885号の鼎談企画「2015タイガース、王座奪還のキーマンは?」の中で、矢野燿大氏が捕手の育成について話していたことが印象的でした。「『ホンマにこのサインでええんか?』と自問自答して、怖くて指を出せなくなるようなギリギリの場面を経験しないと、キャッチャーは育たない」。

 それならば、大混戦となった今季のセ・リーグを制したヤクルトの中村悠平の勢いに賭けてみても面白かったと思いますが……候補選手45名から漏れているため、ここは2013年に楽天を日本一に導いた嶋の経験に託します。

【次ページ】 「相手にとって嫌な打者」を。

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