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福島千里、決勝ならずも復活の気配。
100m予選の「悪いところがない」走り。 

text by

松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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photograph byAFLO

posted2015/08/25 11:15

福島千里、決勝ならずも復活の気配。100m予選の「悪いところがない」走り。<Number Web> photograph by AFLO

女子100mで期待を集めた福島千里だが、準決勝では予選時の好調な走りができず、風の条件は良化していたがタイムは落ちてしまった。

従来の高速ピッチ走法に、力強さが増した新走法。

 福島は典型的な高速ピッチ走法であり、上下動が少ないぶれのなさ、そして腕のふりや、接地などによさがある。筋力トレーニングなどにも取り組んだ結果、今シーズンは足の運びの力強さが増し、従来の長所にプラスアルファが加わっていた。世界選手権での予選の走りは、あらためて彼女が復調と上昇気流にあることを証明するものだったと言えるだろう。だからこそ、準決勝の走りに残念な思いが募る。

 決勝に進んだ8名のうち、いちばん遅いタイムでも10秒97であることから見ても、もちろん世界の壁は厚い。それでもその壁に切り込もうと、いくつもの「日本女子初」の記録を残し、立ち向かってきた。課題を実感した一方で収穫を得た今回の世界選手権は、止まっていた挑戦の足が本格的に動き出した大会でもあった。

 そして福島にとって、世界陸上はまだ終わったわけではない。

「狙っていたところに届かなかったので悔しさはあります。けれどこれで終わりではないので、しっかり200につなげられたら、と思います」

 明日26日に行なわれる200m予選を、見据えている。

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福島千里

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