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<トップアスリートが語るアミノ酸の必要性>
太田宏介 「疲労に打ち勝つ“心・技・体”を磨く」

posted2015/08/20 11:00

 

text by

松本宣昭

松本宣昭Yoshiaki Matsumoto

PROFILE

photograph by

Shigeki Yamamoto

持ち前の運動量でサイドを駆け上がり、正確なクロスで次々とチャンスを演出。
今や日本を代表するDFとなった彼は毎日欠かさずアミノ酸を摂取している。
自分が描く理想像に近づくために――。

 サッカーで、最も“しんどい”ポジションはサイドバックだ。最終ラインの一角で相手に食らいつき、攻撃となれば最前線まで駆け上がってクロスを供給する。

 太田宏介は、この過酷な作業を続けながら、左足での正確なキックを武器に、今季のJ1リーグで11アシストを記録。アシストランキングのトップに立っている(8月12日時点)。上位10人に、サイドバックの選手は太田しかいない。さらに特筆すべきは、疲労が溜まる後半にもアシストを量産していること。今季の11アシストのうち、半数以上の6本を後半に記録している。

「体力面で自分を追い込むと、もっと強くなろうという意識が強くなる」

 活躍の場は、Jリーグだけではない。日本代表でも3月のウズベキスタン戦の後半に、岡崎慎司の頭へピンポイントのクロスを送り、これが代表初アシストとなった。“しんどい”ポジションだからこそ、疲労に打ち勝つ「心・技・体」が備わっていなければ、結果は出せない。太田の言葉に耳を傾けると、この3つの充実ぶりが透けて見える。まずは、「心」。ピッチ上の彼は、時間の経過とともに闘争心が湧き上がる。「自分でも不思議なんですけれど、後半のほうが相手を畳み掛ける運動量やスピードが出てくるんです。目の前で、相手が疲れている姿を見ると、『よし、行ったるぞ。無駄走りでもいいから、この選手をもっと疲れさせてやる』って気持ちが出てくるんです。僕の性格的に、体力面で自分を追い込むと、もっと強くなろうという意識が強くなるんだと思います」

 目の前の相手に絶対勝つという、強い心。ただし、これだけでアシストはできない。何年も磨き続けてきた「技」を備えているからこそ、思い切って勝負を挑める。

「後半になってキックの精度が落ちていたら、そこまでの選手です。僕は若い頃から同じフォームで、とにかく何本も蹴り続けることでキックの精度を上げる努力をしてきたつもりです。それが昨季あたりから、数字という結果となって表れてきた。今では相手を抜き去ってから蹴るクロスと、抜き去る前に巻いて蹴るクロスとの使い分けもできるようになってきました」

 練習から自分を追い込んで、強い精神力と優れた技術を身に付けた。これを試合で活かすには、強靭な「体」が必要になる。

【次ページ】 FC東京移籍1年目のケガをきっかけに意識が変わった。

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