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社台のブランド力を示した大盛況のセレクトセール。
~売り上げ130億円超の理由とは?~ 

text by

片山良三

片山良三Ryozo Katayama

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2015/08/09 10:30

社台のブランド力を示した大盛況のセレクトセール。~売り上げ130億円超の理由とは?~<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

2億3500万円(税別)の最高値を記録したディープ産駒の1歳馬、ジョコンダ2の2014。

 世界有数の競走馬市場に成長したセレクトセール(7月13、14日、北海道苫小牧市・ノーザンホースパーク特設会場、日本競走馬協会主催)は、ギリシャ発の経済不安、中国株の暴落という悪材料が出た直後だというのに、この場所だけはどこ吹く風の好景気に支配された。昨年更新したばかりの売り上げレコードを131億7350万円(以降すべて税別)と、天井に近いところまで塗り替えてしまったのだ。初日の1歳馬セッション、2日目の当歳馬セッションの合計で470頭が上場されて、83.8%にあたる394頭が落札というのは驚異的な売れ方。平均価格の3344万円も、世界を驚かせるに足る数字だ。

 分析を進めるともっと凄い数字が浮かび上がってくる。ノーザンファーム、社台ファームを代表とする、いわゆる「社台グループ」に絞ると、276頭の上場でその96%にあたる265頭が落札。売り上げ総額103億4900万円は、市場占有率で78.56%という強烈さだ。

同グループ内で“ノーザンvs.社台”の対決構造が。

 グループ内をさらに細分化してみると、ノーザンファーム系が68億3300万円で占有率51.87%。社台ファーム系が35億1600万円で26.69%と、グループの中にも格差が生じてきているのが読み取れる。

 現役馬の獲得賞金ランキングに目を転じると、サンデーレーシング(1位)、キャロットファーム(2位)、シルクレーシング(5位)と、ノーザン系のクラブ法人の所属馬が上位を占拠。そこと比較すると、社台系の社台レースホース(3位)、G1レーシング(15位)、グリーンファーム(33位)の戦績は明らかに物足りない。ここ数年ノーザン系が社台系を引き離しにかかっているのが各種データにも現れており、同じグループ内で“ノーザン対社台”の対決構造が生じている。もはや双方をひっくるめて「社台グループ」とすること自体が正しくないのかもしれない。

 市場の盛り上がりを支えた主役は、スーパー種牡馬としての存在感を不動のものとしたディープインパクト(牡13歳、父サンデーサイレンス、母ウインドインハーヘア)だ。2日間で15頭出たミリオンホースのうち、ディープ産駒は10頭。種付け料が2500万円だから当然と言えば当然だが、まさに大黒柱である。

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