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日本ラグビーのスター候補、帝京・竹山晃暉が走り出した。
~端正で聡明、煌めく18歳のWTB~ 

text by

大友信彦

大友信彦Nobuhiko Otomo

PROFILE

photograph byYuri Tanimoto

posted2015/07/23 10:30

昨年8月、ユースオリンピックの7人制ラグビーに出場。既に世界の舞台も経験している。

昨年8月、ユースオリンピックの7人制ラグビーに出場。既に世界の舞台も経験している。

 これが18歳のセリフか?

「この大会を振り返ると『悔しい』のひと言。賞金100万円の代わりに、悔しさをプレゼントしてもらったと受け止めています」

 7月5日に秩父宮ラグビー場で行われたinゼリージャパンセブンズ決勝の試合後、敗れた帝京大の1年生WTB竹山晃暉は、味のある言葉を発した。

 帝京大はこの大会、プール戦では15人制トップリーグ王者のパナソニックを38-12で破り、準決勝では昨季の決勝で敗れたリコーに終了直前、竹山の同点トライ&逆転ゴールで21-19と劇的勝利。神戸製鋼との決勝も、5-17とリードされて迎えた後半、竹山の連続トライで一度は逆転。最後は後半ロスタイムにトライを奪われ、死闘の末に24-31で敗れたが、竹山は5試合でチーム最多の8トライをスコア。主将を務めたBK松田力也が「勝ってたらMVPは竹山やったな」と言ったほどの活躍だったのだが……本人の感想は「悔しいのひと言」なのだ。

「トップリーグの上位チームと実際に体を当てたのは初めて。今日はコンタクト、ブレイクダウンの激しさを痛感しました。自分のスピードは通用したけれど、もっとフィジカル面を強化しないと」

「WTBから見えた情報を中の選手に伝える」ことも。

 昨季の花園、全国高校大会では5試合で10トライをあげ、御所実の準優勝に貢献。無敵の大学王者・帝京大に進学した今季は春季大会5試合すべてフル出場し、チーム最多の16トライ。さらに頼もしいのが、全試合でトライを決めている安定した決定力だ。15人制春季大会とジャパンセブンズをあわせれば、ただいま公式戦10試合連続トライ継続中。それも、外をスピードで走りきるだけではない。光るのは逆サイドにも密集サイドにも積極的に走り込むアグレッシブな姿勢だ。自分の課題にも逃げずに立ち向かう。

「外で待っているだけじゃなく、自分でボールをもらいにいく。もしもらえなかったらそのまま密集をオーバーするくらいの感覚です。WTBの位置から見えた情報を中の選手に伝えることも意識しています。まだまだですが」

 謙虚で前向きで、試合になれば強気にチャレンジ。さわやかなルックスに秀逸なコメント力。'20年東京五輪を担う頼もしきヒーロー候補である。え? もしかして'16年リオも? うーん、あるかも!

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