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浦和レッズ 阿部勇樹×関根貴大
無敗ステージ優勝の快挙に思うこと。 

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photograph byTadashi Shirasawa

posted2015/07/09 16:45

浦和レッズ 阿部勇樹×関根貴大無敗ステージ優勝の快挙に思うこと。<Number Web> photograph by Tadashi Shirasawa

ドリブルでスタジアムを沸かせる関根貴大(左)はプロ2年目の20歳、次世代のエース候補だ。阿部勇樹(右)は浦和で2007年にACL優勝も経験し、イングランドのレスターから復帰して以降は主将を務める。

アカデミー出身者としての自覚。

 サポーターの期待に応えるため、目の前の1試合1試合に全力を注いで勝利を重ねる。常に高みを目指す“レッズマインド”は、アカデミーからトップ昇格を果たした2年目の関根にも継承されている。

「アカデミー出身の選手として自覚はあります。ウガくん(宇賀神友弥)はいますけど、ユースから大学に行ってますからね。(原口)元気くんが海外に行き、(山田)直輝くんも期限付き移籍中。そんななか、後輩たちに活躍している姿を見せたいと思うんです。常にそういった責任感を持って、プレーしているつもりです」

「この優勝は通過点に過ぎない」

 そして2人は、「この優勝は通過点に過ぎない」と口を揃えた。

 一昨シーズン、昨シーズンと続けて土壇場でタイトルを逃した悔しさを晴らすためには、そして、サポーターの信頼を取り戻すためには、“真の王者”である年間チャンピオンの座に就くしかない。そのことを、よく理解している。

「優勝を決めるまでの16試合はもう終わったので、ここからスタートだと思っています。ホームではずっと負けていないので、第2ステージ、ナビスコカップ、天皇杯においてもしっかり勝ち続けたいと思います」

 阿部は過去を振り返らず、前を見た。

「(この優勝は)みんなが目の前の試合に集中して、先のことを考えずに戦ったからこその結果だと思うんです。大事なのは目の前の1試合。今後も、そういう気持ちでやれたらと思います」

 関根も、優勝の喜びに浸っていない。

 今シーズンの目標は、ただ一つ。

「年間1位を獲ること、そしてチャンピオンシップで勝つことが最終目標です」

 そう関根が表情を引き締めれば、阿部はサポーターと喜びを分かち合う光景を思い描いた。

「日本一のサポーターの皆さんの期待に応えるというプレッシャーはありますけど、僕はスタジアムで一緒に戦ってくれていると思っています。シーズンが終わったときみんなと一緒に喜べるよう、お疲れって言えるよう、毎試合、結果を求めていきます」

熱き魂のキャプテンと若きドリブラーの対話は止まらない。
チームメイト、浦和の伝統、そしてドリブルの新境地まで……。
写真も魅力的な対談の全貌は、是非Number881号でお楽しみください。
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