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日本競馬を支える特徴的な2つのセリ市。
~セレブ、お値打ちの共存共栄~ 

text by

片山良三

片山良三Ryozo Katayama

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photograph byKYODO

posted2015/07/05 10:30

日本競馬を支える特徴的な2つのセリ市。~セレブ、お値打ちの共存共栄~<Number Web> photograph by KYODO

日本最大規模のセレクトセール(写真)は今年で18回目。セレクションセールは2001年創設。

 売り上げ記録(125億7505万円=税別)を昨年も更新し、不景気知らずのビッグマーケットとして世界にその名を轟かせているのがセレクトセール(主催は一般社団法人日本競走馬協会)だ。今年も7月13、14日の両日、北海道苫小牧市のノーザンホースパーク特設会場での開催。初日の1歳馬242頭、2日目の当歳馬239頭の上場馬の詳細なデータが、カタログやホームページ上に公開されている。

 我が国の競走馬の生産を牽引し続けている社台グループが半数以上を占める豪華絢爛な市場らしく、このセリ市でなければ買えないディープインパクト産駒が41頭も上場されており、ハーツクライが34頭、ハービンジャーが25頭、キングカメハメハが21頭、ステイゴールドが20頭と、これだけで何十億もの値がつきそうな充実した品揃え。注目の新種牡馬、オルフェーヴルの当歳は18頭で、ロードカナロアの当歳は21頭あり、新米パパの名前も先物買いの興味を引かないはずがない。ニッポンのお金持ちが多数集結するほか、中東の王族たちの参加も見込まれており、今年も沸騰した市場が展開されるのは必至だ。

セレクションセールは「セレクト」の3分の1が相場。

 その翌週の21日には、日高地区の小規模牧場生産の1歳馬が主役となる市場、セレクションセール(主催はHBA日高軽種馬農業協同組合、1歳馬のみで240頭が上場)が、新ひだか町の北海道市場で開催される。ここにはディープインパクト産駒は出てこないが、キングズベスト(エイシンフラッシュ、ワークフォースの父。種付け申し込みが殺到する日高一の人気種牡馬)の子が13頭。アイルハヴアナザー、エンパイアメーカー、サマーバード、ストリートセンスといった、日高ならではの血筋がラインナップの多数派を占めている。もちろん社台の人気種牡馬の産駒も相当数揃っているが、お値段はセレクトセールの3分の1程度が例年の相場だ。

 例えば5000万円の予算でセレクトセールへ参戦したとしてもお気に入りの馬が手に入る見通しは立たないが、セレクションセールならトップホースが2頭買えるぐらいの貨幣価値の違いと説明すれば、コスパの差が伝わるだろうか。現役ダート王ホッコータルマエなど幾多の活躍馬を輩出した、日高の晴れ舞台にも熱視線を注ぎたい。

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