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<フットボールの最先端を読み解く(2)> マヌエル・ノイアー/柴崎岳 「新時代のフィールドの支配者たち」 

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木崎伸也

木崎伸也Shinya Kizaki

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photograph byTakuya Sugiyama/Getty Images

posted2015/07/08 12:00

<フットボールの最先端を読み解く(2)> マヌエル・ノイアー/柴崎岳 「新時代のフィールドの支配者たち」<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama/Getty Images

 サッカーは個人と集団の思惑が渦巻く「心理ゲーム」だ。1試合の中に流れが生まれては消え、時間帯によって陥りやすい罠がある。

 たとえば、立ち上がりは自信を左右する時間帯だ。元ドイツ代表で2度のバロンドールに輝いたカール・ハインツ・ルンメニゲはこう語る。

「最初の15分間を見れば、チームにとっていい日か、悪い日かがわかる」

 ミスをすれば大胆さを失って萎縮して、相手につけ込まれてしまう。逆にチャレンジが成功すれば勇気が生まれ、さらなるビッグプレーにつながる可能性が高まる。その好不調の最初の目安になるのが15分くらいなのだ。

 ただ、悪い流れのときに何をできるかが、真のプロである。

「悪いときには、一番うまい選手にボールを集めろ」

 元日本代表監督でかつてACミランを率いたアルベルト・ザッケローニには、こんなセオリーがある。

「悪いときには、チームの中で一番うまい選手にボールを集めろ。そうすれば自ずとリズムを取り戻せる」

 チームとして劣勢のときは、ミスを恐れて無難なプレーを選択しがちだ。だが、技術のある選手ならそのときに最適な判断を下せる。リスクを冒してあえて長くキープすることもあれば、リズムを作るために少ないタッチ数でパス交換をすることもある。とにかくチームメイトを落ち着かせ、勇気を与えるプレーが大事だ。

 敵だけではなく味方をも支配する存在――。いつの時代にも、そんな頼れるエースが必要とされてきた。

【次ページ】 現代のエースの象徴、マヌエル・ノイアー。

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