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泥沼12連敗DeNAに救世主現る!?
大谷翔平が驚いた強心臓・砂田毅樹。 

text by

田口元義

田口元義Genki Taguchi

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2015/06/22 11:30

泥沼12連敗DeNAに救世主現る!?大谷翔平が驚いた強心臓・砂田毅樹。<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

今年の6月までは、育成選手の三桁背番号「111」をつけていた砂田毅樹。育成から2年で一軍登録、その勢いはどこまでいくのか。

DeNAの救世主として、ローテーション入りも決定。

 育成選手だった昨年から奄美での秋季キャンプのメンバーに抜擢されるなど、首脳陣からの視線は熱かった。今年の春季キャンプでも二軍で順調な仕上がりを見せ、中畑監督から「砂田はいい」と高評価も得ていた。

 つまり、彼が支配下登録選手となり、プロ初登板ながら首脳陣が納得するだけの結果を残せたのは必然だった、というわけだ。

 砂田は一躍、「交流戦後のキーマン」と呼ばれるようになった。各スポーツ紙が彼を浮上のきっかけと評し、チームとしてもすでにローテーション入りを決めている。

 確かに、砂田はDeNAの救世主になる可能性を秘めている。

 それは、初登板でのパフォーマンスからも言えることだが、何より彼が左投手であることが大きい。

“初物に弱い”巨人との対戦で再び好投を――。

 6月3日から20日まで泥沼の12連敗。この期間、砂田を除けばDeNAの先発は全て右投手だった。砂田がローテーションに定着するようになれば、相手チームは「対左用」の打線を組んだりと、対策を練る必要性が出てくる。そして“初物”との対戦という要素も心理的に揺さぶりをかけられるかもしれないのだ。

 予定通りならば、砂田の2度目の登板は23日からの巨人2連戦のどちらかになるだろう。相手は目下首位。だが、“初物に弱い”とされるチームでもある。

 キーマンが強者を餌食にし、DeNAに勢いをもたらす――。

 逆襲のシナリオは、できあがった。

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砂田毅樹
横浜DeNAベイスターズ
中畑清

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