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注目は高い技術とアフロ!あん馬番長・亀山耕平の想い。
~魅せて、攻めて再び金メダルを~ 

text by

矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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photograph byAFLO

posted2015/06/16 10:30

世界選手権の種目別で金メダルを獲得後は個人総合にも取り組んだが、狙いはあん馬一本。

世界選手権の種目別で金メダルを獲得後は個人総合にも取り組んだが、狙いはあん馬一本。

 人呼んで、“アフロのあん馬番長”。'13年世界体操選手権・あん馬の金メダリスト・亀山耕平(徳洲会)の注目度が、このところグングン上昇している。

 体操選手としては大柄な1m70cmの身長にスラリと伸びた手足、思わず見惚れてしまう美しいつま先……けれども、現在の本人イチ押しの自慢はそこではない。こんもり大きなアフロヘアだ。

「ブルーノ・マーズのミュージックビデオを見て、“格好いい! 今しかない!”と思った」

 米国の人気歌手の髪型を真似て、昨秋の世界選手権後から徐々に頭を膨らませた。今年になってドイツの国際大会や全日本選手権などでお披露目すると、各方面で大評判に。

「スポーツは見てもらわなければ意味がないと僕は思っている。アフロは、体操を見てくれる人を増やすための一つの手段。自分が目立つことで、地味なあん馬を見てもらえるし、あん馬の魅力を伝えやすくなる」

 その狙い通り、規格外のヘアスタイルと品格あふれる演技とのギャップは、瞬く間に見る者の目を奪っていった。

G難度の大技『ブスナリ』も成功し、実力は確か。

 変化球的なアピールが話題になっている亀山だが、当然ながらそれ以上に力を注いでいるのが、技の安定性向上や演技構成のブラッシュアップだ。

 昨年の世界選手権では種目別予選を兼ねた団体総合予選で失敗し、あん馬の種目別決勝に進むことができなかったが、その原因を「集中力を高める目的で、練習の本数を減らしたことによるミス」と分析。「もっとたくさん練習をしないと団体戦の怖さに勝てない」と感じ、練習量を増やした。

 演技構成については、近年、世界中のあん馬のスペシャリストがこぞって組み込んでいるG難度の大技『ブスナリ』を導入。演技の難度を示すDスコアを昨年の6.9から7.2へ上げた。5月17日のNHK杯ではブスナリを成功させて15.550の高得点をマーク。今は6月20日、21日の全日本種目別選手権でさらに高得点を出して今秋の世界選手権代表入りを決めるため、調整に余念はない。

「攻め続けるのはなぜか? それは、オリンピックに出たいから」

 番長の異名の由来である鋭い眼光で、きっぱりと言った。

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