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名勝負の予感漂う大谷翔平vs.柳田悠岐。
~剛速球&高速フォークを撃て!~ 

text by

石田雄太

石田雄太Yuta Ishida

PROFILE

photograph byNanae Suzuki

posted2015/06/17 10:30

5月26日現在、投手・大谷は勝利数と勝率、柳田は打率でパ・リーグトップを走っている。

5月26日現在、投手・大谷は勝利数と勝率、柳田は打率でパ・リーグトップを走っている。

 まっすぐか、変化球か――その初球の入り方に注目していた。

 2015年の大谷翔平対柳田悠岐。

 162kmとフルスイングの対決は見応えがある。今年の初対決、その初球に何を投げるのか、大谷に聞いたら、「柳田さんには張ってるまっすぐでファウルを打たせたい。狙った球が来てファウルになったらガックリ来ると思いますから」と笑い、柳田は「大谷君のまっすぐは振らない。その心は、もうまっすぐは来んから……と見せかけて、ガビーン」と大谷を挑発する。今年の初対決は4月12日の熊本、第1打席は初回だった。

 立ち上がり、ボールが暴れる大谷は3番の柳田に対し、初球から続けてまっすぐを投げた。柳田は156km、157kmのまっすぐをファウルする。大谷の言葉通り、柳田が狙っているはずのまっすぐでファウルを打たせてカウントを稼ぎ、追い込んでからのフォーク攻め。しかし柳田はそのフォークを立て続けに見送り、フォアボールを選んだ。

 第2打席は、追い込まれてから見送ったフォークが今度はストライクゾーンに収まって、見逃し三振。第3打席はやはり追い込まれてから、第1打席で見送ったボール気味のフォークに手を出してしまい、柳田は空振り三振を喫した。第1打席では見極めることのできたフォークに第3打席で手を出してしまった理由を柳田に訊くと、しばし考えてこう言った。

「腕の振りかな……腕の振りが違ったね」

「変化球寄りにしすぎると、まっすぐに遅れちゃう」

 いいときの大谷はイニングを重ねるごとにギアが上がり、どんどん腕が振れてくる。だから同じような軌道のフォークでも終盤になると手が出てしまうというのだ。2度目の対決となった5月22日の札幌でも、柳田は第1打席でまっすぐを捉えて左中間にツーベースを放ったものの、第3打席ではボールゾーンに沈むフォークに空振り三振を喫する。なんと146kmのフォークだった。柳田が言う。

「大谷君のまっすぐは速すぎて、まっすぐを待ったら変化球にはホントに合わない。だから気持ち、変化球寄りにしないと……でもちょっとそうしただけで、もうまっすぐに遅れちゃうんです」

 21世紀の名勝負に昇華する可能性を感じさせる、大谷対柳田。今シーズン3度目となる二人の対決は交流戦明け、6月19日からの福岡での3連戦が有力だ。

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