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復帰は捕手か、それとも一塁手か。
阿部慎之助の選手生命を懸けた決断。 

text by

鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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photograph byNanae Suzuki

posted2015/06/12 10:50

復帰は捕手か、それとも一塁手か。阿部慎之助の選手生命を懸けた決断。<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

ファースト転向から捕手復帰、そして故障と苦難がつづく阿部。当面は二軍で首痛の回復に務めることになるが、36歳となった巨人の“顔”はどのような形での一軍復帰を選ぶだろうか。

選手が一人で決断するのは、選手生命がかかった時。

 阿部慎之助という選手が最も光り輝くのが、やっぱり捕手なのは衆目の一致するところだ。そのことを一番強く知っているのは、実は本人なのだとも思う。ただしそこから放たれる強い光は、プレーヤーとしての命を削ってのものだった。

「どういう形で戻ってくるかは、本人とじっくり話し合って決断したい」

 原監督は復帰への青写真に、すぐに結論を出すつもりはないようだ。練習を見て、ケガの状態を考慮して、最終的には本人と話し合って、その意向を尊重することを示唆している。

 選手が自分一人で決断できるのは、引退を決めるときだと言われる。ならば選手生命をかける今回の復帰は、阿部自身にしか答えが出せない重い決断なのかもしれない。

 たとえエゴイスティックと言われても……。自分のために、プレーヤーとしてのこれからの将来を見据えて、阿部は納得のいく決断をすべきである。

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阿部慎之助
読売ジャイアンツ
原辰徳

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