錦織圭、頂への挑戦BACK NUMBER

錦織圭の全仏制覇が見えてきた!?
ナダルが自信喪失の今、大事なこと。 

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山口奈緒美

山口奈緒美Naomi Yamaguchi

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photograph byHiromasa Mano

posted2015/04/30 11:30

錦織圭の全仏制覇が見えてきた!?ナダルが自信喪失の今、大事なこと。<Number Web> photograph by Hiromasa Mano

バルセロナOPを連覇後に「第1シードだったことでの重荷を感じたり感じなかったり……という感じの大会でした」とサラリと語っていた錦織。

クレーシーズンに入り、全仏OPでの雪辱が見えてきた!

 バルセロナでのクレー初タイトル、続くマドリードでの準優勝。ナダルを追い詰めてマスターズシリーズの初優勝に手をかけていた実感は、腰のケガによる途中棄権からクレーシーズン後半を棒に振った苦い記憶に覆われても、なお確かな「自信」として息づいている。

 今年は、全豪オープン後も休まず、大会中も例外的に負荷の高いトレーニングや練習で追い込んできたことで、フィジカルの強度が高まっているという自信もあるはずだ。シーズン最初の4カ月で途中棄権をしていないのは2011年以来。左股関節を痛めているという話もあるが、鍛錬の成果は次のマドリード・マスターズまでの回復力に表れると信じる。

 ここからマドリード、ローマという2つの[1000]グレードの重要な大会を経て全仏オープンまで、クレーシーズンは山場に次ぐ山場となる。錦織は「こういう難しい大会で勝てたことで、ローランギャロスに向けて大きな自信になる」ともう一度自信をアピールした。

 昨年のクレーシーズンは最高のスタートから、練習不足による全仏1回戦敗退という不完全燃焼の終幕となっている。

 今年はフィジカル、メンタルともにベストコンディションを維持して、クレーシーズンの最終目標である全仏オープンを戦いきりたい。少なくともその目標を達成するまで、マスコミやファンが一喜一憂しがちな週ごとのランキングの多少の上がり下がりなど、どうでもいいことと錦織は考えているに違いない。

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