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「柏との『悪縁』があるのは確か」
韓国勢はレイソルの何を恐れるのか。 

text by

吉崎エイジーニョ

吉崎エイジーニョ“Eijinho”Yoshizaki

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photograph byJ.LEAGUE PHOTOS

posted2015/04/24 16:30

「柏との『悪縁』があるのは確か」韓国勢はレイソルの何を恐れるのか。<Number Web> photograph by J.LEAGUE PHOTOS

FWの工藤壮人は厳しいマークに晒されたが、身体を張ってボールを争うシーンも見られた。この覚悟が、柏の強さの秘密なのかもしれない。

自分らしさを出すために、自分を変える。

 同時に栗澤の発言からは「大型補強・ターンオーバー制」とは違う、メンバー構成が大きく変わっていないチームの強みを感じた。

「この大会での相手の球際の強さは、肌で感じないと分からない。これに最初に戸惑い、まったく修正できずに終わるチームもある。

 それはひとりひとりがACLの舞台で身につけたもの。柏にはここまで、大会を経験した選手が多い。同時に2013年大会のベスト4敗退の悔しさや、'11年にJリーグ優勝クラブとしてクラブワールドカップに出た喜びを知る選手も多い。もう一度あの舞台に立ちたいという意識も強いんです」

 大型補強よりも、「大会を知ること」が重要なのだ。まだまだ大会は続くが、柏はこの点の重要性をグループリーグ首位突破でひとまずは実証して見せた。

 自分らしさを出すために、自分をどう変えていくか。そもそも、らしさを発揮する舞台に立つためには「結果」を残さなければならない。「結果」とは時に勝つことであり、時には「少なくとも負けないこと」だ。

 柏の現在の姿からは、そんな哲学の浸透が感じられる。だからこそいい余韻の残る勝利だった。

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柏レイソル
栗澤僚一
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鈴木大輔

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