インテルのマンチーニも、新会長におねだり？

　7万4000人を集めた日曜のダービーには、ジャカルタからインテルのトヒル会長も駆けつけた。

　彼はひとたびミラノへ来ると、滞在期間中に精力的スケジュールを猛然とこなす。オーナーから呼び出しを待つ身の監督マンチーニは「いい機会だから、メッシとC・ロナウドとイニエスタを買ってもらえるよう、会長に頼んでみる」と、試合後の会見でとぼけてみせた。

　昨秋に途中登板したとき、マンチーニの威勢はよかった。だが、春になっても二桁順位に甘んじる体たらくで、勝ち切れなかったダービーの後、自らの見通しが甘かったことを認めた。

「最低でも3位争いはできると思っていたんだが」

　屈辱にまみれた分、伊達男マンチーニは挽回を期す。

「うちの守備は間抜けすぎる。まるで青二才だ」

「来季はスクデットを狙えるチームを作る」

　インテルは、再び競争力あるチーム作りに着手しようとしている。ユーベとのFWディバラ（パレルモ）争奪戦に乗り出し、守護神ハンダノビッチの高値放出に備えて後釜探しも始めた。

　欲張りな指揮官は、お気に入りのMFヤヤ・トゥーレ（マンチェスター・C）を初めとして、あらゆるポジションに一線級プレーヤーを揃えようとするだろう。ファイナンシャル・フェアプレー規定の遵守は、トヒルとSDアウシーリオにまかせておけばいい。

　故障者が復帰してきて、飽和状態にあるDFたちの陣容も見直しの対象になるだろう。後半の不用意な失点で、下位チーム相手にも勝ち点を取りこぼしまくった彼らに「うちの守備は間抜けすぎる。まるで青二才だ」と何度叱責したことか。

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