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国の地力が問われたデ杯。“錦織以外”の奮起に期待。
~第2シングルス、適役は誰か?~ 

text by

秋山英宏

秋山英宏Hidehiro Akiyama

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photograph byHiroshi Sato

posted2015/03/24 10:00

錦織を温存し添田、内山が組んだダブルスは、フルセットまでもつれたが、最後は力尽きた。

錦織を温存し添田、内山が組んだダブルスは、フルセットまでもつれたが、最後は力尽きた。

 デビスカップ・ワールドグループ1回戦で日本はカナダに敗れ、昨年に続く8強入りを逃した。錦織圭はシングルスで2勝したが、伊藤竜馬と添田豪の単とダブルスで勝ち星を挙げられなかった。このチームの課題は明白だ。錦織の2勝は計算できても、あと1勝をどこで取るか。植田実監督は対戦後に「ナンバー2が一番大事だと思っていた」と語った。内山靖崇がダブルスの柱に育ち、今後に期待を持たせるが、やはりチームの浮沈は第2シングルスにかかっている。

 今回のキーマンは添田と見られていた。デ杯のシングルスで日本歴代3位の23勝を挙げた30歳は、監督の信頼も厚く、主将を任されている。'13年のコロンビア戦では2勝2敗で迎えたシングルスに勝ち、ワールドグループ復帰の立役者となった。しかし、今回は2-2で登場し、完敗。敗退の責任を背負い込む形になった。

アジア大会で金、19歳の“くせ者”西岡良仁に期待。

 錦織頼みのチームからどう脱却するか。

「ワールドグループでトップ8の国には世界ランク50位以内の選手が2人以上いる例が多い。そうなっていかないと」と植田監督は言う。3月9日付けランキングで添田は84位、伊藤は87位。まずは主力である彼らのレベルアップが必須だ。

 ただ「デ杯ではランキングは関係ない」という言い方もよく聞かれる。重圧の増す団体戦では番狂わせも珍しくないからだ。同じ週末に行なわれた対戦でも、100位台の英国選手がアメリカの20位ジョン・イスナーを破った。必ず何かが起きるのがデ杯なのである。

 では、日本には何かを起こしそうな選手はいるか。思い浮かぶのは、昨年のアジア大会の金メダリスト、19歳の西岡良仁。147位は日本男子の4番手。この2月には米国デルレイビーチで初めてツアー大会の予選を突破、そのまま8強に勝ち上がった。昨年の全米でも四大大会の予選初挑戦ながら本戦に出場した。170cmと小柄だが、プレーの組み立ては攻撃的。そして、隙あらば上位にひと泡吹かせてやろうという、くせ者のにおいをぷんぷん漂わせているのがいい。

 植田監督は「競争の激しさの中からしか良いものは生まれない」と話している。西岡なら、今すぐにでも代表チームに刺激を与えるスパイスとなりうる。彼が第2シングルスの椅子を争うようになれば、きっと面白いチームになる。

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