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北澤豪 「46歳、東京を走る」
~東京マラソン2015レポート~

posted2015/02/26 11:30

 
北澤豪 「46歳、東京を走る」 ~東京マラソン2015レポート~<Number Web> photograph by Yoji Kamaya

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Number編集部

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Yoji Kamaya

「病気と戦って、頑張っている子どもたちのためにも――」
日本サッカー界のレジェンド、北澤豪が昨年に続いて東京マラソンを完走した。
46歳という年齢ながら、一度は足が止まりそうになりながら……
最後まで歩かずに走りきったその勇姿を、東京マラソンレポートとしてお送りする。

 約3万6000人が東京の街を駆け抜けた「東京マラソン2015」。男子はエンデショー・ネゲセ(エチオピア)が、コースレコードに迫る2時間6分で優勝。日本勢では今井正人が2時間7分39秒で7位に入った。

 国内外のトップランナーたちが快走を見せる一方で、一般ランナーたちは思い思いのペースで普段とは違う東京を走っていた。

 その中にサッカー元日本代表・北澤豪の姿があった。

 冷たい小雨の降る新宿をスタートした北澤は、1キロを5分強というペースで、順調に距離を伸ばしていく。

「北澤さん!」「北澤~!」

 かつて日本代表を支えた人気者に、沿道から次々と声が飛ぶ。走っているランナーからも、「一緒に写真を」と声がかかる。にこやかに手を振って北澤は声援に応えていた。

「やっぱり去年走っているというのが大きかったですね。ペース配分もできるし、この先はこう来るから、どうしようとか、コントロールして走れます」

 ペースが落ちないので、予定していた20キロ地点でのストレッチも行なわずに済み、銀座の大通りを抜け、浅草の町から折り返してきた。

「去年は止まったけど、今年は止まらない」

 しかし快走していたはずの北澤の脚は、35キロ地点を過ぎたところで、急に言うことを聞かなくなる。

「がちがちに固まっちゃったんです。それ以上やると筋肉が壊れて動かなくなるのかなというぐらい。でも、止まらなかった。去年は止まったんですけど、今年は止まらないで大股で歩いて、しのぎました」

 立ち止まらずに前に進めたのは、北澤がチャリティランナーとして大会に参加していたことも大きい。

【次ページ】 「あの子が頑張っているのに……」という誓い。

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