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まだまだ若い、いろいろとトライ。
遠藤保仁が語った「意欲と度胸」。 

text by

二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2015/02/05 10:30

まだまだ若い、いろいろとトライ。遠藤保仁が語った「意欲と度胸」。<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

国際Aマッチ出場数152は世界歴代14位。現役ではイケル・カシージャス(スペイン)の160に次ぐ数字だ。

柴崎の今後も楽しみだが、遠藤のこれからも楽しみだ。

 パレスチナ戦の勝利を皮切りに、日本はグループリーグを危なげなく1位突破した。その中心に、遠藤はいた。しかし、チームは準々決勝のUAE戦でPK戦の末に敗れてしまう。先発した遠藤は、後半9分に柴崎岳と交代している。その柴崎が同点ゴールを挙げ、チームに勢いをつけた。あらためて柴崎のポテンシャルを示したゲームともなった。

 だが、これで遠藤の時代が終わりかと聞かれれば、そうは思わない。意欲、度胸を持って結果を残したのも事実だからである。

 代表復帰、ガンバ大阪の3冠、34歳にして初のJリーグMVP、そして150キャップを超えてなお光る存在感……。年齢という尺では測れないプレーヤー。柴崎の今後も楽しみだが、遠藤のこれからもまた楽しみになってくる。

 UAEとの試合が終わった後、取材エリアに出てきた遠藤は勝ち切れなかったことを残念がっていた。チームや自分自身の課題を挙げつつも、「前回(のカタール大会)よりコンディションはうまく持っていけた感じはある」と個人的な収穫も口にした。

 150キャップという偉業も、本人は特に何とも思っていないのかもしれない。

 立ち止まらず、先を行こうとする力。

 152キャップよりも、153キャップ。153キャップよりも、154キャップ。

 遠藤保仁が立ち止まることはない。

 まだまだ若い、いろいろとトライ――。

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遠藤保仁

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