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無名の元高校球児が偉業を成す。
ドジャースのマイナーコーチに就任! 

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菊地慶剛

菊地慶剛Yoshitaka Kikuchi

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photograph byYoshitaka Kikuchi

posted2015/01/25 10:40

無名の元高校球児が偉業を成す。ドジャースのマイナーコーチに就任!<Number Web> photograph by Yoshitaka Kikuchi

今シーズン、ドジャース傘下、ルーキー・リーグのチームのコーチとなった石橋史匡氏。選手としてはメジャーでプレーすることは出来なかったが、今度はコーチとして再びメジャーの舞台を目指している。

ブルペン捕手としてメジャーを経験するも……。

 そして2012年、石橋に転機が訪れる。

 シーズン途中にメジャーで控えのブルペン捕手を補充することになり、外部からの採用ではなく石橋が内部昇格することになったのだ。まさに急転直下の出来事だったという。それ以降、2013年までブルペン捕手としてメジャーに在籍。夢のような時間を過ごした。

 だが、またしても厳しい現実を突きつけられることになる。

 その年のシーズン終了後に、チームからブルペン捕手としての任を解かれるとともに、2014年シーズンはパートタイム契約でコーチ見習いとして、雑用係に回ることになったのだ。

「もちろんショックはありましたが、もっと勉強しろという球団からのメッセージだと思いました。もう一度ちゃんと一からやり直し、仕事があるんだったらやってやろうという気持ちでした」

 一念発起した石橋はとにかく脇目をふらずに働いた。

 担当したルーキー・リーグはキャンプ施設を拠点とするため、シーズン中は朝から晩までキャンプ施設。目の前にある仕事はすべてこなしたという。

 だがシーズンが終了するとドジャースはフロント陣を刷新し、大変革に乗り出した。これに伴いマイナー部門の担当者も一新されたため、石橋はまたしても将来が見えない立場となった。

昨年11月に届いたコーチ就任の打診。

 不安な日々を過ごす中、昨年11月のことだった。新たなマイナーリーグ担当部長に就任したゲーブ・キャプラー氏からメールが届く。

 内容は予想すらしなかった、コーチ就任の打診だった。

 もちろん石橋は二つ返事で快諾した。

 そうしてマイナーリーグとはいえ、ドジャースという伝統ある球団で堂々と正式コーチに就任したわけだ。

【次ページ】 「自分で思っていたのとはまったくちがった道のり」

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石橋史匡
ロサンゼルス・ドジャース

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