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2人の大横綱。
~白鵬と大鵬、優勝32回の足跡~ 

text by

小川勝

小川勝Masaru Ogawa

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photograph byJMPA

posted2015/01/22 10:00

2人の大横綱。~白鵬と大鵬、優勝32回の足跡~<Number Web> photograph by JMPA

現在32回の優勝を記録している白鵬。現役力士で続くのは日馬富士の6回と、圧倒的な差をつけている。

 '15年の大相撲初場所は横綱・白鵬が史上最多、33回目の優勝に挑む注目の場所になる。29歳8カ月という若さで大鵬の持つ記録「32回」に肩を並べた白鵬にとって、新記録の達成は時間の問題という評価がもっぱらだ。いずれにしても、どのような優勝争いを経て33回目に近づいていくのか。それは大相撲ファンの枠を超えて、社会的な関心を集めるはずだ。

白星が多いと同時に「1人横綱」の期間も長い白鵬。

 新記録への道のりが始まる前に、白鵬と大鵬の、同じ32回の優勝の内容について比較してみたい。まず、32回優勝した場所に関して通算の勝敗を計算してみると、

白鵬 448勝32敗
大鵬 443勝37敗

 となっている。つまり白鵬のほうが白星は多い。全勝優勝の回数も白鵬の10回に対して大鵬は8回。優勝した場所で、より多く勝っているという意味では、白鵬の成績は大鵬を上回っている。

 初優勝から32回の優勝を達成するまでの期間を見ても、白鵬が8年6カ月、大鵬は10年2カ月と、白鵬のほうが、かなり短い。このように見て来ると、同じ32回の優勝と言っても、白鵬のほうが内容で上回っているように見える。

 だが、単純に白星の数を比べるだけでは十分な比較とは言えないだろう。時代によって、横綱が2人以上いる時代もあれば、1人という時代もある。いわゆる「1人横綱」の時期はやはり、横綱の優勝が当然と見なされる時期である。その1人横綱の場所は白鵬には15場所あったのに対して、大鵬の場合は3場所しかなかった。これは1961年11月、大鵬が横綱になって初めての場所を迎えた時、ライバルの柏戸も、横綱に昇進していたからだ。そこから約8年間、いわゆる「柏鵬時代」が続いた。

【次ページ】 大鵬は柏戸、栃ノ海、佐田の山、北の富士と戦った。

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