錦織圭、頂への挑戦BACK NUMBER

『TIME』誌の表紙で世界的スターへ。
全豪で錦織を待ち受ける強敵と栄光。 

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山口奈緒美

山口奈緒美Naomi Yamaguchi

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posted2015/01/15 10:45

『TIME』誌の表紙で世界的スターへ。全豪で錦織を待ち受ける強敵と栄光。<Number Web> photograph by Sports Graphic Number

“THE WAY OF KEI”という表題と共に「日本テニス界のスター選手・錦織圭が世界をとる」と綴ってある『TIME』誌の表紙。

 新年早々、グランドスラムともランキングとも関係ない、思いも寄らないトピックで錦織圭は世界の注目を浴びた。

 アメリカのニュース雑誌、あの『TIME』の表紙を飾ったからだ。

 IMGからそのニュースが流れてきたのは9日。ブリスベン国際に出場していた錦織は順調に勝ち進んでおり、翌日にミロシュ・ラオニッチとの準決勝を控えていた。さらにダブルスでもツアー初の決勝に進出。シーズンが開幕したばかりのこの時期にこれ以上の上昇ムードもないだろう。

全世界に影響力を持つ存在となった“KEI”。

 アジア版とはいえ、世界に影響力を持つ者でなければ〈顔〉にはなりえない。過去に同誌の表紙を飾ったテニスプレーヤーとしては中国の李娜がいる。それも2度で、最初は全仏オープンで初のグランドスラム優勝を果たしてから2年近く経った2013年4月。2度目は昨年5月、世界ランクを自己最高の2位に上げた3カ月後のことだ。

 また、“本家”アメリカ版では2001年にウィリアムズ姉妹が揃って表紙に登場したが、妹のセリーナは1999年に17歳で全米オープンのタイトルを手にし、姉のビーナスは翌2000年にウィンブルドンと全米を制覇。これから本格的に姉妹の時代へと突入するというタイミングだった。

 彼女たちに共通するのは強さのみならず、何らかの〈現象〉を引き起こした存在であり、強烈な個性とオリジナリティを有し、そしてミステリアスであるということだろうか。3つ目は、アメリカ的な視点から、と言うべきかもしれないが……。

 それ以来、テニスプレーヤーが表紙に登場したことはない。

 さて、錦織に話を戻せば、彼はまだグランドスラム優勝もしていないし、世界ランキングも5位だ。ただし、前述の条件と照らし合わせると、「アジア男子初のグランドスラム決勝進出」というテニス界に与えたインパクトに加え、錦織個人の生い立ち、海外の目からは異様にも映る日本での錦織フィーバーの様子など、合致する点は多い。

 記事の中、11月に東京の有明コロシアムで行なわれたドリームテニスで、錦織がチキンラーメンのキャラクターである〈ひよこちゃん〉の着ぐるみで現れたことに関連する記述はおもしろかった。

【次ページ】 錦織の強さは「日本人らしくないメンタリティ」!?

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