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阪神JFで対決したディープの姪と娘。
ロカが敗れたのは血の濃さなのか。 

text by

阿部珠樹

阿部珠樹Tamaki Abe

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2014/12/30 10:40

阪神JFで対決したディープの姪と娘。ロカが敗れたのは血の濃さなのか。<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

今年もディープインパクトは種牡馬リーディングを独走。姪であるロカの真の実力はいかほどだろうか。

 子どもがいないからかもしれないが、男からして姪ほどかわいいものはないといつも思う。親のように成長に責任を持つ必要はない。学費だなんだと懐を痛めることもない。無責任に勝手な愛情を注ぐことができる。近くで見ているわけではないので、ちょっとしたことでも過大に評価する。テストでいい点を取ったなどと聞くと、「天才じゃないか」とかね。親馬鹿の比ではない。

 今年の2歳牝馬ナンバーワンを決める阪神ジュベナイルフィリーズに出てきたロカは父が新種牡馬のハービンジャー、母はランズエッジ。ランズエッジはウインドインハーヘアの娘だ。ウインドインハーヘアはディープインパクトを出しているからランズエッジはディープインパクトの妹。つまりロカはディープインパクトの姪にあたる。

 もしディープインパクトがテレビでロカのデビュー戦を見ていたら、「ウチの姪は天才!」とひと声いなないたのではないだろうか。伯父さんは点が甘くなるものだが、それを割り引いてもなかなか印象的な勝ちっぷりだった。

1戦1勝にして、GIで1番人気に。

 11月2日の京都の新馬戦に登場したロカは血統と調教での動きから1番人気に推されていた。しかし、ゲートが開くとあまりスタートがよくなくスローペースの中、中団より少し後ろのポジションで進む。3コーナーの下りからペースが上がってもポジションは変わらず、今日はちょっとむずかしいかと思われた。ところが直線を向いて、騎手の和田竜二が馬群の外に出すと、そこからの伸びが違った。あっという間に前を行く馬たちをとらえて抜け出し、さらに差を広げる。ゴールでは2着に3馬身ほどの差をつけていた。最後の2ハロンはつづけて10秒台の脚を使ったと推定される。ゆったりした流れだったとはいえ、デビュー戦の最後で10秒台のラップをつづけて叩きだす馬はめったにいない。「飛んでいるみたい」と武豊が評した伯父のディープインパクトの面影を重ねてみたくなる勝利だった。

 この勝ち方で、ディープインパクトを思い出した人は多かったのだろう。つづく阪神ジュベナイルフィリーズでロカは1番人気に支持された。1戦1勝の馬がGIで1番人気になったのだからファンの期待の大きさがわかる。

【次ページ】 ゲートが開くと、スタンドからどよめきが。

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