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福西崇史が語る、G大阪の強さ。
「能力だけの問題じゃない」

posted2014/12/19 16:30

 
福西崇史が語る、G大阪の強さ。「能力だけの問題じゃない」<Number Web> photograph by Sports Graphic Number

「福西崇史の『考えるサッカー』」、配信は毎週月曜日の予定です。

text by

福西崇史

福西崇史Takashi Fukunishi

PROFILE

photograph by

Sports Graphic Number

元日本代表ボランチがサッカーの現在を赤裸々に語る
メルマガ「福西崇史の『考えるサッカー』」、
最新号の中身をちょっとだけ……特別にご紹介いたします!

<目次>

【1】《福西さんと茂野のキックオフ前? 雑談》
    ~ 埼スタ最終節は、とても寒かった…… ~

【2】《Jリーグ2014、総集編》 G大阪、歓喜の3冠獲得!(1)
    ~ 天皇杯決勝でも発揮した“今のガンバらしさ” ~

【3】《Jリーグ2014、総集編》 G大阪、歓喜の3冠獲得!(2)
    ~ 宇佐美&パトリックの威力と、チーム全体の落ち着き ~

【4】《Jリーグ2014、総集編》 G大阪、歓喜の3冠獲得!(3)
    ~ 浦和の苦闘、「本当に強いチーム」はあったか? ~

【5】《アディショナルトーク!》 終了間際の反省会&次号予告
    ~ プレゼント企画、やりたいと思います! ~

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【2】《Jリーグ2014、総集編》 G大阪、歓喜の3冠獲得!(1)
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    ~ 天皇杯決勝でも発揮した“今のガンバらしさ” ~
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――2014年の日本サッカーもクライマックスを迎えました。その主役となったのは……。

福西:ガンバ。

――はい! Vol.137でG大阪の「逆転優勝はあるかな?」特集をやったわけですが、配信後に行なわれた浦和との直接対決を制すると、翌第33節で首位に浮上。最終節の徳島戦こそドローに終わりましたが、2005年以来、2度目となるJ1リーグ制覇を成し遂げました。

福西:ナビスコカップも11月に獲っていたから、久々に3冠の達成チャンスが来たよね。

――その天皇杯決勝、読者の皆さんも結果はご存じかと思いますが、山形相手に3-1の勝利。'00年度の鹿島以来となる3冠を達成しました。

福西:素晴らしい。

――僕も決勝の取材に行ったんですが、その帰り道で観戦に来てた高校生の子たちが「3冠見られるとか貴重だよな~!」って喋っていたのが印象的でした。

福西:そっか。鹿島の3冠達成って、もう14年前なんだもんねー。中高生だと前回の記憶にないかもしれないのか。

――ですね。というわけで今回は3冠を達成したG大阪、そして天皇杯の決勝でも奮闘した山形を扱っていきたいと思います。

福西:オッケー。

「獲るべき人が獲った」ってのも大きかったな。

――まずは直近の天皇杯の決勝について聞きますね。福西さんもこの試合の解説をされていましたが……。

福西:やっぱり、試合の入りで決まったところはあるよね。

――開始4分で、後方からのロングボールをパトリックがヘディングでつないで、それを拾った宇佐美が上手くボレーシュート。一度は山形の守護神・山岸が止めたものの、こぼれ球を宇佐美が落ち着いて蹴りこみました。

福西:あれはパトリックの強さ、そして宇佐美の巧さを生かし切ったゴールだったよね。G大阪が挙げた3ゴールは「獲るべき人が獲った」ってのも大きかったな。

――22分にはカウンターからパトリックが仕留めて追加点、後半は山形の逆襲で1点差に詰め寄られながらも、85分に宇佐美が試合を決定づける3点目を叩きこんで、勝利を手繰り寄せました。宇佐美も「試合前から(パトリックと)後ろにずらして、って話はしてました」と、試合後の取材でに狙い通りの形だったことを認めてました。

福西:2トップの単純な高さ、テクニックで得点を奪ったと同時に、チーム全体のゲーム運びに関しても上手かった。G大阪らしい強さが出た試合だったと思うよ。

――あと、G大阪の強さっていうところで言うと、MIXゾーンで取材して印象的だった話がありました。G大阪の選手じゃなくて、対戦相手だった山形側からの視点なんですけどね。

福西:誰に話聞いたの?

――GKの山岸です。

福西:お、昇格プレーオフで……。

――あ、その話は今度に取っておきましょう!

福西:また、もったいぶっちゃって~(笑)。

――「G大阪との差はどこにありました?」って質問が飛んだんですけど、山岸は「ボールを回してる際に、ゲームの流れに一息つくパス回しでいい距離感を保ててるんです。追い回しても簡単に取れなかったです」と説明してました。

福西:さっきも言ったけど、ゲーム運びの部分で落ち着きがあったからね。

――後半戦に入って勝ち星を伸ばしていったこともあって、選手たちからも自信を感じさせるようなプレーに映りました。

福西:遠藤はもちろん、G大阪にはボール回しで力を上手く力を発揮できる選手がたくさんいる。ただ、その強さは単に能力だけの問題じゃないとも思うよ。

――というと?

福西:去年、G大阪はJ2で戦ったよね。そこからの積み重ねもしっかりと生きていたんじゃないかな。

――それは、昨年就任した長谷川監督の存在も大きかったと。

福西:うん。元々G大阪の選手たちが持っていたパス回しのうまさを生かすのと同時に、今年に入ってからは宇佐美やパトリックが生きるためのやり方も作っていったのが大きかったんじゃないかな、と思っている。

ほかにも宇佐美貴史とパトリックについて、また最後に苦しい戦いとなった浦和についても語っている福西氏。
この続きは、メルマガNumber「福西崇史の『考えるサッカー』」で ぜひお読みください。
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