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データ派か、旧スタイルか、メジャー最新GM事情。
~現場主導の叩き上げで再建を~ 

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四竈衛

四竈衛Mamoru Shikama

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photograph byGetty Images

posted2014/12/01 10:00

データ派か、旧スタイルか、メジャー最新GM事情。~現場主導の叩き上げで再建を~<Number Web> photograph by Getty Images

 選手のみならず、球団首脳でさえ目まぐるしく代わるメジャーでは、今オフ、6球団で新たにGM(ゼネラルマネジャー)が就任した。2011年、アスレチックスのビリー・ビーンGMのデータ戦略が、「マネーボール」として映画化されたこともあり、近年はセイバーメトリクスなどの細かいデータを重視する風潮が一気に広がった。

 日米を問わず、チームが勝つための手段に、明確な答えはない。だが、ドジャースがレイズGMのアンドリュー・フリードマン氏を社長格として招聘。さらに、MIT(マサチューセッツ工科大)出身の秀才で、アスレチックスのデータ部門を統括していたフォーハン・ザイディ氏を新GMとして迎えるなど、頭脳明晰な若きエグゼクティブが、続々とメジャー各球団の中枢を担う傾向が強くなったことは、今や否定のしようがない。

4年連続で20勝した名投手がGMに。

 その一方で、「オールド・スクール」と呼ばれるスタイルで、チーム再建に取り組んでいるチームも見逃せない。2001年にワールドシリーズを制して以来、低迷の続くダイヤモンドバックスは、大胆な改革に着手した。今季開幕後、かつてアスレチックスやカージナルスの監督として世界一を遂げたトニー・ラルーサ氏を経営トップに迎え、人事刷新を断行した。9月下旬には、現役時代にアスレチックスなどでプレーし、'87年から4年連続20勝するなど通算168勝を挙げたデーブ・スチュワート氏を新GMとして迎えた。ラルーサ氏が監督としてアスレチックスを率いていた時代の'89年、WシリーズでMVPを獲得し、'90年にはノーヒッターを達成した「愛弟子」を、チーム再建のキーマンとして抜擢したことは、球界内でも注目されている。

 現役引退後、パドレスなどの投手コーチのほか代理人まで務めるなど、現場主導の「叩き上げ」で経営トップとなったスチュワート氏は、気負うことなく言う。

「トニー(・ラルーサ)も自分も、基本的な核は変わらない。自分は古いタイプの人間。選手時代に望んでいた感覚と同じようなアプローチをすると思う」

 細やかなデータを駆使する戦略への転換を図るドジャースに対し、旧スタイルを踏襲しようとするダイヤモンドバックス。どちらが正解かは、結果で判断する以外にない。

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