SCORE CARDBACK NUMBER

有力ジョッキーが猛勉強中。初の外国籍JRA騎手誕生へ。
~ルメール、デムーロが常時参戦か~ 

text by

片山良三

片山良三Ryozo Katayama

PROFILE

photograph byNIKKAN SPORTS

posted2014/11/16 10:30

ルメールは2002年に中央競馬初騎乗。重賞初勝利はハーツクライ騎乗で制した2005年有馬記念。

ルメールは2002年に中央競馬初騎乗。重賞初勝利はハーツクライ騎乗で制した2005年有馬記念。

 JRAの新規騎手免許試験は、地方競馬の現役騎手や一度は騎手を引退した調教助手に門戸が広げられてから注目度が増した。それに加えて、クリストフ・ルメール(フランス、35歳)、ミルコ・デムーロ(イタリア、35歳)という世界のビッグネームの受験も伝えられており、1次試験の発表だというのに人だかりができたほど。と言っても、個人情報保護とやらで1次の発表は受験番号のみ。当事者だけがわかればいいという趣旨だ。

 しかし「8番、9番」という数字の羅列でも、すぐにそれが2人の外国人騎手であると判明してしまうのが競馬サークルの狭さゆえ。受験者が身近にいて、手がかりに事欠かないからだ。

 マスコミもそうした伝聞をもとに即刻「ルメール、M・デムーロが1次突破」と報道したが、問題とはされなかった。これほど注目が集まるのだから、JRAは合格者をストレートに発表すればいいと思うのだが。

 両外国人騎手に対するペーパーテストは英語での設問だったが、それにしたって生半可な勉強で受かるそれではない。忙しい騎乗の合間を縫って、努力を重ねてきた結果に違いない。続く2次試験は、日本語による口頭試問というさらなる難関。その合否は来年の2月5日に、今度こそ氏名を明らかにして発表されることになっている。外国籍のJRAジョッキー誕生となれば、もちろん史上初だ。

彼らにもう少しアウェー感を味わわせられないものか?

 ルメールは、短期免許制度を使って11月1日の東京競馬から来日中。年初に1カ月の免許を使って13勝をあげ、今回は残りの2カ月分を年末までフルに活用して秋競馬の主役に加わる。年に3カ月と制限されている現状でも日本の競馬ファンの信頼度は抜群で、彼が一年中日本にいることになれば、リーディング争いは約束されているのも同然。M・デムーロにしても同等の力を持っているわけで、日本の上位騎手たちの大幅収入ダウンは目に見えている。それが世相で流れは止められない、と達観しているのなら仕方がないが、彼らにもう少しアウェー感を味わわせられないものかとも思う。

 天皇賞秋(GI)で1番人気のイスラボニータを任され、3着に敗退したルメール。「僕の仕掛けが早過ぎました」と真摯に反省する表情は日本人より日本的で、誰からも憎まれない彼の強みなのだろう。

関連コラム

ページトップ