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来季、正念場を迎える“鯉のプリンス”。
~堂林翔太に必要なのは確実性~ 

text by

石田雄太

石田雄太Yuta Ishida

PROFILE

photograph byNanae Suzuki

posted2014/11/14 10:00

英才教育を施してくれた野村監督が去り、一からの再出発となる堂林。サードで再び輝くか。

英才教育を施してくれた野村監督が去り、一からの再出発となる堂林。サードで再び輝くか。

 日米野球に向けて、侍ジャパンのトップチームには、同学年の今宮健太が選ばれた。一つ下の山田哲人もいる。

 しかし堂林翔太はこの秋、日南の秋季キャンプで泥にまみれていた。“鯉のプリンス”も、来年はカープのレギュラーさえ確約されているわけではない。

 2年前の今頃、21歳の堂林は第3回のWBCに向けて、キューバ代表との強化試合に臨む日本代表の一員に選ばれていた。プロ3年目の2012年、144試合に出場し、打率.242、14本のホームランを放って、オールスターにも出場した。2013年はケガもあって、105試合の出場で.217、6本のホームランに終わる。そして今年は93試合の出場に留まり、打率も.246、ホームランは8本。5月に右手薬指を骨折して約1カ月半、戦線を離れたことを考えても、いかにも物足りない数字である。

以前は「率を残せるバッターに」と言っていたが……。

 堂林は以前、こう言っていた。

「シーズン200安打を目指してやっていきたい。右バッターの日本人では、まだ一人も達成した人がいないんで……右では完璧な当たりじゃないとなかなかヒットにならないし、それだけ自分の技術を磨いて、レベルの高いバッターにならないと、そういう数字には届きませんからね。自分はもともとホームランを打つタイプのバッターではないし、とにかく数多くのヒットを積み重ねて、率を残せるバッターになりたいんです」

 ところが、ここ最近の堂林は、ホームランを欲しがってミスショットを繰り返している。確かに劇的な一発は打てるが、それでは確実性の高いバッティングはできない。いかに華のある堂林といえども、守備、打撃ともにミスが多い、荒っぽいプレイヤーになってしまっては、ただでさえ競争相手の多いカープで、サードのレギュラーに定着するのも難しい。

「今年はケガもあって途中からライトを守りましたが、来年はまたサードで勝負したいと思っています」

 今シーズン、スワローズの山田が193本のヒットを放ち、日本人の右バッターとして200本安打にもっとも近づいた。200本を目標に挙げていた堂林としては、心穏やかではあるまい。2017年のWBCで日本代表のサードを守るためにも、堂林、プロ6年目の来シーズンは、早くも正念場となる。

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