SCORE CARDBACK NUMBER

オリックスで際立つ佐藤達也の存在感。
~剛球セットアッパー、意外な素顔~ 

text by

石田雄太

石田雄太Yuta Ishida

PROFILE

photograph byHideki Sugiyama

posted2014/10/21 10:00

オリックスで際立つ佐藤達也の存在感。~剛球セットアッパー、意外な素顔~<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

最速155kmの剛球ストレートが持ち味。オールスターにも2年連続で出場している。

 日本人で今年、2年続けて同じタイトルを獲得したのは彼だけだ。48ホールドポイントを挙げて、パ・リーグの最優秀中継ぎに輝いた、佐藤達也。今年、ホークスと優勝を争ったバファローズの原動力は、屈強なブルペンだった。その一人が8回を任された佐藤である。

「チームの成績がいい中で、粘って投げてきた結果がタイトルにつながりました。でも、自分なんてまだまだです。9回を投げる平野(佳寿)さんは後ろに誰もいないのに、自分には平野さんがいてくれる。その安心感があったから、ここまでやってこられたんだと思います」

 今年の8月30日、バファローズは“7回終了時にリードした試合で100連勝”という、とんでもない記録を打ち立てた。7回までにリードを奪えば、8回は佐藤、9回が平野―去年から、勝利の方程式は盤石だった。しかし、9月に入って歯車が狂う。失速するホークスにつきあって足踏みを続けたバファローズの誤算は、守護神の乱調だった。平野が喫したサヨナラ負けが9月だけで3度、防御率は7.27。だからこそ9月に投げた12試合、失点ゼロの佐藤の存在が際立った。

「セットアッパーは、抑えに比べれば目立たないポジションだと思います。でも8回は、流れが相手にいかないよう、食い止めなければならないイニングなんです。8回で流れを切って、9回の平野さんに渡す。それが自分の仕事です」

高校時代、埼玉大会初戦敗退の男が果たした急成長。

 埼玉の大宮武蔵野高で初めてピッチャーを経験した。3年の夏は、埼玉大会の初戦で敗退。そんな佐藤にとって、甲子園で活躍した同期のダルビッシュ有(東北)や涌井秀章(横浜)は、遥か彼方の存在だった。しかし北海道東海大に進学後、頭角を現し、社会人のHondaに入社。エースとして都市対抗に出場するなどプロの目に留まり、3年前の秋、バファローズからドラフト3位で指名された。佐藤が当時をこう振り返る。

「プロ野球選手になるなんて、想像もしませんでした。高校を卒業したら就職して働くつもりでしたし、まさか大学で野球を続けられるなんて思いもしなかった。だから、いきなりドラフト候補なんて言われても実感が湧きませんでした。性格的にもハートは弱い方で、普段は心配性。今も、マウンドに行けと言われるたびにビクビクしてるんですけどね(苦笑)」

関連コラム

関連キーワード
佐藤達也
オリックス・バファローズ

ページトップ