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新日本のエース・オカダのドロップキックに夢をみる。
~G1王者“金になる”王道の技~ 

text by

門馬忠雄

門馬忠雄Tadao Monma

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2014/09/10 10:00

新日本のエース・オカダのドロップキックに夢をみる。~G1王者“金になる”王道の技~<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

中邑の後頭部にドロップキックを見舞うオカダ。高い跳躍からの美しいフォームは必見だ。

 夏の盛りに素晴らしい試合をみた。秋桜が咲き始めた近頃になっても忘れ難い好ファイトだった。

 8月10日、埼玉・西武ドームで行なわれた新日本プロレスのG1クライマックスの優勝決定戦。オカダ・カズチカが中邑真輔の必殺ボマイェ(走り込みヒザ蹴り)を封じ、得意のレインメーカー(至近距離からのラリアット)3連発を叩き込んだ試合だ。オカダは23分18秒で決着をつけ、自身2度目の優勝を飾った。

「プロレスはヘビー級だ」と実感させられた今年の大会だった。史上最多の22選手出場とは謳いつつも、年々小粒になっていくG1出場選手たち。しかし決勝対決はオカダが191cm、中邑188cmと、1万8000人(主催者発表)の観客を詰め込んだ西武ドームにふさわしい、ボリューム感たっぷりの試合だった。台風の直撃を受けながら、お客もよく入った。

「オカダのドロップキックは絵になる」

 ファイト内容もよかった。特にエース・オカダの理にかなった攻めっぷり――打点が高く、伸びのあるドロップキックが次々と、効果的に決まっていた。その1発目はポスト上段に上がった中邑を叩き落としたもの、2発目は中邑の後頭部に決めた豪快なもの、3発目は真正面から浴びせたもの、4発目はフィニッシュに結び付けたカウンター弾だった。いずれもタイミングがよく、自らのピンチを救った空中技だ。

 カメラマン諸氏も、「オカダのドロップキックは絵になる」と絶賛する。「新日本に金の雨を降らせる」と宣言し、自ら「レインメーカー」と名乗ったオカダを最も輝かせるのは至近距離からのラリアットではなく、身近にあった王道の技、ドロップキックである。

 抜群の身体能力を持ち、まだ26歳と伸び盛りのオカダに対するフロントの期待度も高い。勢いに乗る新日本は、来春1月4日の東京ドーム開催を発表した。順当にいけば、そこでオカダはIWGPヘビー級王座に挑戦する。迎え撃つ現王者は今年5月3日に福岡国際センターでの対決で敗れ、ベルトを奪われた因縁の男、AJスタイルズ(米国)だ。2005年のブロック・レスナー以来、9年ぶりの外国人王者へのリベンジマッチとなる。

 G1クライマックスの好勝負を見た今、オカダがIWGPの王座を奪還する日が楽しみで仕方がない。

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