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Gのエース襲名へ、菅野智之は攻め続ける。
~2年目のジンクスへの反骨心~ 

text by

石田雄太

石田雄太Yuta Ishida

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photograph byNaoya Sanuki

posted2014/07/23 10:00

Gのエース襲名へ、菅野智之は攻め続ける。~2年目のジンクスへの反骨心~<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

ルーキーイヤーの昨年は好調なスタートを切りながらも、8月に入って打ち込まれた菅野。

 2年目のジンクスはあると、ジャイアンツの菅野智之は言い切った。

「僕は、2年目のジンクスってあると思うんです。1年目に実績を残せたからこそ、そう言われるんだろうし、認めてもらっていることの証だとも思います」

 そう言いながらも、菅野はプロ2年目の6月までにリーグトップタイの8勝、防御率もリーグ唯一の1点台(1.71)という、ジンクスからは程遠い数字を叩き出した。ルーキーだった去年、監督推薦で選ばれたオールスターには、今年は選手間投票で選出されている。2位の前田健太(カープ)が得た137票の倍を遥かに越える326票を集めた菅野は、「選手から認められたのは光栄です」とコメントした。

 2年目のジンクスはあると言った菅野は、オフからそのための備えを怠らなかった。1年目は、まっすぐを待っているバッターに対し、そのまっすぐを少し動かすことで芯を外そうというピッチングを目指していた。しかし、それだけでシーズンを乗り切るのは難しいと気づかされたのだという。

フォークとストレートの「手首の角度」が好循環を生む。

「細かく動かすことばかりに頼っていると、強いストレートが投げられなくなる。ストレートが走らない試合は、細かく動かすボールも捉えられちゃうんです」

 だから今年の菅野はカットボールを減らし、フォークを使っている。それが結果的にストレートの威力を増すことにつながると感じたからだった。

「フォークは手首の角度が大事です。手首が寝てしまうと、引っ掛かってワンバウンドになってしまう。でも、手首がしっかり立てばストンと落ちる。まっすぐも手首を立てて投げられれば、キレのある縦回転のまっすぐが投げられます。そういう相乗効果があるんですよ」

 ルーキーイヤーにチーム最多タイの13勝を挙げながら、変わることを恐れない。その気持ちこそが、菅野が選手間投票でダントツの票を集める所以でもある。

「2年目のジンクスという言葉への反骨心もありますし、自分が攻める気持ちを持って進化し続ければ、あるはずのジンクスをないものにできますからね」

 もはや、彼の2年目がジンクスとは無縁だということは誰もが認めている。1年目に苦しめられた夏場を乗り越えれば、菅野は名実ともにエースとなる。

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