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NBAの夏を揺るがすジェイムスの「決断」。
~ヒート残留か、FA争奪戦か?~ 

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宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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photograph byAP/AFLO

posted2014/07/05 10:30

NBAの夏を揺るがすジェイムスの「決断」。~ヒート残留か、FA争奪戦か?~<Number Web> photograph by AP/AFLO

 NBAにまた、レブロン・ジェイムスの夏がやってくる。

 6月24日、ジェイムスがマイアミ・ヒートとの契約残り2年分を破棄し、FAになるオプションを行使するというニュースが全米を駆け巡った。NBA中のチームがその日のうちに緊急ミーティングを開き、ジェイムス獲得策を話し合ったことは間違いない。ジェイムスの“決断”に振り回された4年前の狂騒劇、その第2幕が切っておとされたわけだ。

 優勝できないプレッシャーを感じていた4年前と比べると、ジェイムスを取り巻く状況は大きく変わった。ヒート移籍後は毎年NBAファイナルに進出し、3連覇こそ逃したものの、2回の優勝も果たしている。FAになったとはいえ、ヒートに残る可能性は十分にある。

 それでも、FAになったのは、自分で選択肢を持っていたいからだ。シーズン終了後の記者会見で、ジェイムスはFAになることのメリットを「自分の現在や将来をコントロールできる自由を持てること」と語っていた。期限よりも1週間早くFA権行使を表明したのも、FA解禁の7月1日までに、各チームに最高の戦略を練って見せてほしいという意図もあると聞く。選手だけでなく、ビジネスマンとしても一流を目指すジェイムスらしい、したたかなやり方だ。

ヒートが補強策を示すためには、主力の大減俸が必要か。

 もちろん、ヒートも補強策を示すことが必要だ。ジェイムスの親友で、やはりFA権を行使したカメロ・アンソニーを加える補強案を画策しているという話もある。ただ、そのためには、ジェイムスも含めた主力選手たちが大きな減俸という形で協力する必要があるため、どこまで現実的な話かは不明だ。

 ヒートの引き留めがうまくいかなかった場合、横から狙っているチームは数多い。中には、ジェイムスとアンソニーの2人を同時獲得しようと、サラリー枠の整理を考え始めたチームもある。

 ひとつ確かなのは、ジェイムスが世間の声や他人の価値観を気にせず、自分で納得できる道を選ぶということ。それだけに予想が難しい。

 そういえば、シーズン後の会見で、ジェイムスは「王座を取れ」と書かれたTシャツを着ていた。果たしてどこで王座奪還を狙うのか。“キング・ジェイムス”の動向に揺れる夏となりそうだ。

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