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「不甲斐なさはあるが、終わってない」
川島と長友、奇跡を掴むための覚悟。
 

text by

寺野典子

寺野典子Noriko Terano

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posted2014/06/21 15:00

「不甲斐なさはあるが、終わってない」川島と長友、奇跡を掴むための覚悟。<Number Web> photograph by Getty Images

川島永嗣はコートジボワール戦の2失点に「前回大会の総失点と同じ点を取られてしまった」と反省。無失点だったギリシャ戦に続いてコロンビアも完封することができるだろうか。

 6月20日午後イトゥーへ戻った日本代表は、夕方から練習を行なった。昨日のギリシャ戦へ出場した選手はダウンメニューをこなし、そのほかの選手はボールを使ってのトレーニングが実施されたようだ。

 イトゥーは急激な冷え込みで、練習後に取材エリアに現れた川島永嗣は、半袖の練習着の上にタオルを羽織って登場した。

「昨日の試合に勝てなかった悔しさはあるけれど、まだ決勝トーナメントへ行く可能性は残されている。ここ4年間、積み重ねてきた自分たちの力も信じている。本当に多くの人たちが、自分たちのことをサポートしてくれているし、そういう気持ちを含めて、戦う覚悟ができている。

 僕たちに残された道は勝つことしかないし、他試合の結果は変えられないですけど、他の結果を変えるくらいの気持ちを持って戦うことが大前提だと思います。もちろん勝つこと自体も決まっているわけではない。1試合目負けたことで、状況が本当に厳しくなっていく一方という現実は変わらない。そういう状況を自分たちが乗り越えるために、すべてを出し切るしかないと思います」

川島「僕が守らないことには、何も始まらない」。

 ボールを触り、ゲームに関与する時間の短いゴールキーパーだけに、自分たちのサッカーが出来ないチームメイトを歯がゆい想いで見ていたに違いない川島。W杯について次のように話した。

「自分たちのサッカーをする、しないというのは、相手あってのこと。もちろんコートジボワール戦では、自分たちのリズムでボールを動かせず、なかなかチャンスも作れなかった。攻撃も守備も消極的な部分が多かったと思います。でもこれがW杯。他の試合を見ても、8割くらいのチームは初戦で自分たちの良さを全部出せてやれているわけじゃないと思います。

 ギリシャ戦では相手が10人になり、守備を徹底したなかで自分たちの良さを出すのは簡単なことではなかった。もちろん、1戦目よりはアグレッシブに行けたし、チャレンジはできたんじゃないかな。ただ、結果が出なかったのは事実で、こういうトーナメントでは結果を残さないと、自分たちの良さを出すにしても、勝ち上がらなくちゃいけない。

 僕自身が点を取れるわけではないけれど、ゴールキーパーのプレーで試合の流れを変えることもありますが、僕がゴールを守らないことには、何も始まらない。自分としては、ここまでの2試合同様に次の試合も死ぬ気でゴールを守ることに集中してやりたいと思うし、それがチームの勝利に常につながるプレイをしていきたいなと思います」

 失点をしなければ、負けることはない。

 まずはゴールを守る。シンプルに自身の仕事をまっとうすることが、勝利への近道だ。あとのない崖っぷちに立たされた守護神は、そう強く誓った。

【次ページ】 長友「あとがないときほど、前へ行くしかない」。

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