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苦戦続きのレッドブルが、モナコGPに向け反撃準備。
~'14年パワーユニットで活路を~ 

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今宮純

今宮純Jun Imamiya

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posted2014/05/23 06:00

苦戦続きのレッドブルが、モナコGPに向け反撃準備。~'14年パワーユニットで活路を~<Number Web> photograph by AFLO

昨季、N・ロズベルグにモナコGP4連覇を阻止されたレッドブルはその借りを返せるか。

 シリーズ全19戦のほぼ3分の1にあたる第6戦モナコGPは、序盤から中盤戦の分岐点となるレースだ。今年で85年を迎えるクラシック・イベントでの、'14年パワーユニット(PU)のデビューに新たな興味がつのる。

 開幕から4戦は直線主体のコースが続き、パワーアドバンテージのあるメルセデス勢が圧勝した。だが、低速レイアウトでストレートが短い市街地コースのモナコでは、彼らの最高速の強みも薄れるだろう。いくつもの低速コーナーと凹凸部分が多い公道では、シャシーセッティングは特有のものになる。グリップを確保するためにサスペンションを柔らかくし、ホイールスピンを抑えてコーナー出口での加速の安定性を追求しなければならない。ガードレール際をコントロールしやすいようにシャシーの迅速なレスポンスも必要だ。つまり一見同じでもマシンの中味はモナコスペシャルとなる。

 このモナコでは、'10、'12年にM・ウェバーが、'11年にS・ベッテルが1位を獲得し、レッドブル・ルノーが3連勝。空力特性に優れるマシンをこの低速コースに合わせこむチーム力は高い。今年WECシリーズに参戦中のウェバーは「序盤の苦戦を克服し、レッドブルがモナコで勝つだろう」と予言した。単刀直入なコメントをする彼だけに傾聴に値する。

技術責任者ニューウェイは中国GPを欠席し、開発に没頭。

 モナコに向けた動きとして気になったのは技術責任者であるA・ニューウェイが第4戦中国GPを欠席して、ファクトリーで開発に没頭していたことだ。以前にも同様の動きをしたことがあり、その2、3戦後にレッドブルは大幅なアップデートを実現した。ニューウェイ不在の中国GPはD・リカルド4位、ベッテル5位で、フェラーリのF・アロンソに表彰台の一角を奪われたが、彼らの狙いは第6戦モナコGPから中盤の反攻にある。

 歩調を合わせるルノーも、PUアップデートを急速に進め、中国GPから最新ソフトウェアを順次投入。顕著にその効果が表れたのは上海の低速コーナーで旋回姿勢が安定し、維持速度も上昇したことだ。パワーとトルク配分につきまとっていた唐突感が解消された意味は大きい。

 '90年前後のマクラーレンの6連勝に次ぐ近年の記録となるモナコGP3連勝をあげたレッドブル。独走メルセデスが最も警戒するチームの反撃が始まるか。

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