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最年少優勝の平野美宇&伊藤美誠。
日本卓球界が迎える“黄金時代”。 

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2014/04/13 10:40

最年少優勝の平野美宇&伊藤美誠。日本卓球界が迎える“黄金時代”。<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

優勝賞金を聞いて驚く顔がかわいいと話題になった平野美宇(左)と伊藤美誠の13歳ペア。平野は「コーチの方たちや友人、家族にプレゼントをしたい」とコメントしている。6年後の東京五輪が今から楽しみだ。

世界ランクの上位を日本勢が独占中!

 例えば、世界ランキングにも、それを見て取ることができる。

 昨年12月に発表された15歳以下のランキングでは、1位伊藤、3位平野に加え、2位に14歳の加藤美優、同じく3位には15歳の浜本由惟と日本勢が上位を独占。今年4月のランキングでも、1位平野、2位伊藤、3位加藤と独占状態が続いている。

 ちなみに4月における18歳以下の世界ランキングでは、4位平野、5位浜本、6位伊藤、7位加藤。21歳以下に広げてみても、13位平野、14位浜本、19位伊藤、22位加藤と、年代を飛び越えて上位に位置していることが分かる。

 平野、伊藤とともにランキングに名を連ねる加藤と浜本もまた、将来を嘱望される存在だ。

 平野、伊藤より一学年上、中学3年生の加藤は、'12年1月の全日本選手権一般の部に小学6年生で出場、小学生としては史上最多の4勝をあげて脚光を浴びた。その後も、国内外で順調に成績を伸ばしてきた。

 高校1年生の浜本は、小学6年生のときすでに170cmを超える身長を誇り、当時から、大器と評する指導者もいた選手。

 彼女たちの年代を、「卓球の黄金世代」と呼ぶ関係者もいるほどだ。

同年代はもちろん、上の世代にも続々と有力選手が。

 期待を集めるのは彼女たちばかりではない。例えば、4月末から行なわれる世界選手権日本代表の一人、高校3年生の森さくらは、青森山田中学時代は今ひとつ殻を破れなかったが、高校進学とともに大阪に拠点を変えて成長。今年1月の全日本選手権ではロンドン五輪代表の平野早矢香、福原愛を破り、最後は石川佳純に敗れたものの準優勝を飾っている。

 その石川も6年後はまだ27歳である。

 平野、伊藤の同年代はむろんのこと、その上にも有力選手がひしめくのが現在の日本女子。その競争は激しい。

【次ページ】 小学生のナショナルチーム結成など強化が結実。

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