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Rソックス対ヤンキース。
覇権争いの行方を占う。
~ア・リーグ東地区、連覇か雪辱か~ 

text by

四竈衛

四竈衛Mamoru Shikama

PROFILE

photograph byYukihito Taguchi

posted2014/04/11 06:00

ハイレベルなア・リーグ東地区を勝ち抜けるかは、上原(左)とマッキャンにかかっている。

ハイレベルなア・リーグ東地区を勝ち抜けるかは、上原(左)とマッキャンにかかっている。

 日米を問わず、野球界で「連覇」は至難の業と言われ続けてきた。特に、メジャーでは、2000年にヤンキースが3連覇を遂げて以来、2年連続で世界一に上り詰めたチームはいない。

 その難関に挑む昨季の王者レッドソックスは、今季も優勝候補の最右翼として評価が高い。なかでも、絶対的なクローザーとなった上原浩治は、オープン戦6試合に登板し、6回を投げて1本の安打も許さない完璧な仕上がりを見せた。セットアッパーの田澤純一も6試合でわずか1失点。ともに順調に公式戦への準備を終えた。開幕を前に、上原は「けがなく終われたのでよかったです」と淡々と話したが、今季のモットーとして「反骨心」を掲げるなど、チャンピオンリングを手にした慢心はない。

 就任1年目で頂点に立ったジョン・ファレル監督にしても、“連覇へのカギ”として昨季との訣別を挙げる。

「過去の思い出はすばらしいものだが、フェンウェイパークで最後のアウトを取るまでいかに苦労したかは、よく分かっているつもりだ」

 2012年に東地区最下位に沈んだこともあり、昨季はほぼノーマークに近い状態で開幕を迎えた。だが、今季は追われる立場に変わった。レッドソックスに限らず、連覇が難しいと言われるのは、他球団が徹底的に対策を練ってくるからにほかならない。

田中とともにキーとなる強打の捕手・マッキャンの存在。

 特に、強烈なライバル関係にあるヤンキースは昨オフ、続々と大型補強を行ない、戦力整備を進めた。高額契約の田中将大ばかりがクローズアップされがちだが、最優先事項は正捕手ブライアン・マッキャンの獲得だった。昨季はダイヤモンドの要が固定できず、同時に攻撃力も低下。強打マッキャンの補強こそ、盟主復権へのキーポイントだったと言っていい。さらに、エルスベリー、ベルトランの外野陣や田中の加入で、ジラルディ監督が「過去最大の補強」と笑みを浮かべるほど、戦力は厚みを増した。その一方で、救援陣に不安を残しており、決して盤石なシーズンインではない。

 連覇を目指すレッドソックスと、巻き返しを狙うヤンキース。ともに日本人選手が主力を担う両雄が激しい覇権争いを続ければ、今季も最後まで興味は尽きそうにない。

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