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「日本一の牧場が送り出す名牝の仔 ~ファストフレンドの12~」 

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posted2014/04/03 19:20

「日本一の牧場が送り出す名牝の仔 ~ファストフレンドの12~」<Number Web>

競馬に携わる人、もちろんファンの方々も同じ気持ちとして、1年が過ぎるのは非常に早く感じます。
中央競馬は、週末に競馬があり、翌日には週刊誌などで翌週の重賞、特別レースに出走する馬たちのチェックが始まります。水曜日は調教があり、木曜夕方にはその週末に出走する馬たちが確定。金曜午前には土曜日と日曜重賞の枠順が確定し、競馬を迎えるというサイクルが常に続きます。
これに地方競馬にも興味を持つと、平日に開催が行われる主催者が多く、365日レースを楽しめます。
過去の名勝負が「えっ、もうそんな前のレースだったっけ!?」と思うこともしばしばあります。実績を残した馬たちは、種牡馬入りして父となり、その血をつないでいくための新たな競争が始まります。

そして、競馬の世界では「牝系」、つまり母方の血筋に兄弟などの活躍馬がいたり、近親に優秀な馬たちが多数いることも大切で、自身の競走成績が伴っていなくても、優れた牝系は非常に価値が高い傾向にあります。つまり、繁殖牝馬の世界では、競走馬としての成績は牡馬ほど厳しくはありません。
裏を返せば、自身が優れた競走成績を収めた牝馬は、付加価値が高くなるので注目度が増します。それらが母となり、子供が生まれてくると、ニュース性も高くなります。最近の話で言えばウオッカやブエナビスタでしょう。ウオッカの初仔であるボラーレのデビューや、ブエナビスタの初仔が2月3日に生まれた時は、テレビや新聞でも話題の中心となりました。
実績を残した牝馬は、当然ながら子供にも大きな期待が寄せられるます。となると、最良と言えるような種牡馬との配合が求められます。父、母ともに優秀となると、子供の価値も当然高くなります。ですから、クラブライフにおいても、名牝の子供に出資するのは、一つのステータスになります。

シルクホースクラブでは、海外を含めGⅠを制した母の子が多数募集されています。その中で、日本でGⅠ馬になった馬なら、思い入れも強いでしょうから、その子供に託したいと思う方も決して少なくありません。
私は、ファストフレンドの12とメジロドーベルの12に出資しました。特に、今でも地方競馬に携わっている身として、ファストフレンドが築いた20世紀後半の活躍は今でも強く印象に残っており、その子供が募集に出てきた時は嬉しく思い、迷わず出資しました。
そのファストフレンドもすでに20歳。募集馬でディグニファイドと名付けられた2歳馬は、ファストフレンドにとって高齢の域に達しての出産となります。

ノーザンファーム空港牧場の横山毅調教主任にお話を伺うと、「ネオユニヴァース産駒の牡馬と聞くと、どうしても気難しいというイメージがありますが、ディグニファイドは大人びた性格で、気性も素直。他を誘導する面もあり、非常に扱いやすい馬です」
と話していました。
この続きは次回、成長を追っていく上でもぜひご覧頂ければと思います。

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プロフィール
古谷剛彦(ふるやたけひこ)
昭和50年東京都生まれ38歳。
関西大学卒業後、電子競馬新聞「JRDB」に入社。04年に退社し、道新スポーツや内外タイムスで競馬記者として活躍。
現在はフリーライターとして、スポーツ報知「こちら日高支局です」やうまレター「南関東競馬ニュース」など連載多数。
グリーンチャンネルに出演中。

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