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メジャーの野球が小技、守備重視に!?
新潮流で評価急上昇中の青木宣親。 

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生島淳

生島淳Jun Ikushima

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photograph byZUMA Press/AFLO

posted2014/03/10 10:40

メジャーの野球が小技、守備重視に!?新潮流で評価急上昇中の青木宣親。<Number Web> photograph by ZUMA Press/AFLO

安打の数もさることながら、出塁率でチームへの貢献を目指す青木宣親。守備範囲も広く、MLBの潮流がまさに追い風となっている。

 一週間ほど、フロリダとアリゾナを回ってメジャーリーグのキャンプを取材してきた。

 選手のトレーニング、そしてオープン戦を見て話を聞くのだけでも楽しいが、日本人、アメリカ人を問わず、現地のビートライター(日本語でいえば番記者)と話すのも勉強になる。

 今回の発見は、「細かい野球」が大切になってきていること。

 そしてその流れのなかで、ロイヤルズにトレードで移籍した青木宣親のような技術力に秀でた選手の価値が上がっているということだった。

 昨シーズン、メジャーリーグの1試合の平均得点は4.17にまで下落した。この数字は1992年以来、最低の数字である。

投手の時代が到来し、「1点」の価値が上がっている。

 ここから読み取れることは、明らかに投手優位の時代がやってきたということ。そしてもうひとつは、ハッキリと「ステロイド時代」は過去のモノになったということだ。

 投手に関して言えば、多彩な変化球が打者を翻弄する時代になった。打者の方も、三振してもいいから本塁打を狙う傾向も強くなって、数年前の打者が有利な時代とは一気に様相を異にしている。

 もうひとつ重要なのは、昨シーズン、メジャーリーグでは1点差で試合が決まった試合が754試合あり、これもメジャーリーグ史上最多の数字だ。

 つまり、「1点」の持つ価値が過去に例を見ないほど重要になっている。

 そこで評価を上げているのが、次のような要素を満たす選手だ。

・出塁率が高い
・バントなど、細かいプレーが出来る
・守備範囲が広く、複数のポジションがこなせる

 まさに日本人向きではないか!

【次ページ】 「出塁して得点に絡んでほしい」という期待。

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