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J2で格の違いを見せたガンバの今。
“最強の武器”はJ1でも通用するのか。 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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posted2014/02/19 10:55

J2で格の違いを見せたガンバの今。“最強の武器”はJ1でも通用するのか。<Number Web> photograph by Getty Images

監督から今季は最低でも15得点と厳命されている宇佐美。「調子そのものは悪くないのだけど……」と語るが、J1での覚醒が待たれる。

 ガンバ大阪の生命線である攻撃力がやや迫力を失っている。

 15日、ガンバが宮崎県綾町でのキャンプを打ち上げた。合宿最終日は、ヴァンフォーレ甲府との練習試合が組まれ、レギュラー組が出場した試合で0-1。結果はもちろん、内容的にもJ1復帰となる今シーズン開幕に向けて不安が残るものとなった。

 前日、長谷川監督は「甲府は3バックなので、仮想レッズを頭に入れつつ、どれだけ攻撃することができるか、ということがポイントになると思う」と、語っていた。

 ガンバの開幕戦の相手は、浦和レッズである。3-4-3を敷き、攻撃的なサッカーが持味だ。だが、守勢に回ると3バックは5バックになり、強固な壁を作る。それは昨年、J2を戦ったガンバがほぼ毎試合向き合っていた課題だった。

 J2では、個人能力が高いガンバと対戦する時は、相手はまず守備から入ることが多い。3バックを採用した岡山や長崎などは豊富な運動量を活かした守備戦術でガンバの攻撃を封じ込め、一撃必殺のカウンターを狙った。ガンバは、その術中にはまり、かなり苦しめられたのだ。

 今シーズン復帰したJ1の舞台は個々の選手の質がJ2よりもはるかに高い。実際、レッズには西川周作、槙野智章ら現代表、代表クラスの選手が存在する。そうした守備陣を相手にして、いかに点を奪うことができるか。昨年、最少失点リーグ5位(41失点)の甲府に、それを確認したかったのだが、思うような結果も内容もついてこなかった。

「自分らの意識の問題」と今野は危機感を抱く。

「ボールは、回せたけどね」

 今野泰幸は、渋い表情でそういった。

 確かに、中盤まではボールを運べていたし、ボール回しも磨きが掛かっていた。だが、ボールを横や後に回すだけで、縦パスを入れたり、ダイレクトを使ったり、相手を崩す工夫が足りなかった。

 後半は運動量が落ちたこともあり、パスも足元で回すだけ。岩下敬輔が何度も「動け」と叫んでも動きに変化がなく、悪い時のガンバのままで終わってしまったのである。

「点が取れないのがね……。とくに後半は、なかなか点が取れなくて、焦れてしまった。サイドからじゃなく中央に寄ってしまったし、足元だけのパスになってしまった。シュートも打てないし、パスが引っ掛かってボールを奪われてカウンターを喰らった。相手を崩す動きが出来なかったのは相手がどうこうじゃなく、自分らの意識の問題でしょ」

 今野は、表情に危機感を滲ませて、そう言った。

【次ページ】 かつての爆発的な攻撃力は鳴りを潜めた。

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