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2014年の日本男子は、
“不器用さ”が鍵になる。
~石川、松山、宮里が臨む戦い~ 

text by

三田村昌鳳

三田村昌鳳Shoho Mitamura

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photograph byAFLO

posted2014/01/25 08:10

2014年の日本男子は、“不器用さ”が鍵になる。~石川、松山、宮里が臨む戦い~<Number Web> photograph by AFLO

 2014年の日本男子ゴルフ界では3人の選手に注目したいと思う。

 まずは昨年、思うような成績を残せなかった石川遼。彼は見かけによらず不器用で頑固な選手だと言えよう。「幸運なだけで、階段を2段も3段も飛び越えてきた」というデビュー時代。だからこそ米ツアーのシード権をかけて下部ツアーとの入れ替え戦で最後のサバイバルから這い上がった時は「もう二度とあそこには戻りたくない」と感じた。「やはりしっかりと一段一段登っていかないと」と再認識したのが昨シーズンの石川だったのではないだろうか。

 そんな石川の姿は若き日のジャンボ尾崎と重なり合う。ジャンボは「不器用は武器になる」と言った。器用だと思っていた自分が実は不器用な人間だと悟った時、スランプを脱出できたという。それからはコツコツと丹念に積み重ねる日々をやり通したのだ。

松山はマスターズに向けて本調子に戻すのが最優先。

 一方、松山英樹の昨シーズンの躍進には世界が刮目した。だが、終盤は左手の故障で3大会を欠場した。本人はやる気だったと聞くが、青木功を始め世界で戦った先輩たちのアドバイスもあり、深刻な状況になる前に休養し、治療に専念したのだ。

 ソニーオープン・イン・ハワイ(1月9日~12日)の出発前の記者会見でも「まだフルショットはしてない。練習していないのでそんなにいい成績は望めないと思う」と語っていた。

 彼の大きな目標のひとつは4月のマスターズ。そこに照準を合わせて本調子に戻すことが最優先となるのだろう。

 そしてもう一人は、昨シーズン最終戦の日本シリーズでプロ入り11年目にして初優勝を飾った宮里優作だ。彼は今年の日本ツアーのキーマンになると思う。

 妥協を許さない完全主義者で、他人から見れば文句のないショット、スイングでも、本人は納得しない。その“完璧さ”が災いして何度も優勝のチャンスを逃していた。日本随一といわれたショットメーカーが苦労して積み上げたゲームの幅。彼もまた、不器用な選手なのかもしれない。無冠の帝王というありがたくない冠が解け、経験と才能が一気に開花するか。

 今年は不器用な選手たちが、その不器用さを武器にして暴れ回る年になりそうな気がする。

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