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UFCで川尻、菊野が勝利。
日本人選手の活躍に期待。
~新春第1戦でオクタゴンデビュー~ 

text by

布施鋼治

布施鋼治Koji Fuse

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photograph bySusumu Nagao

posted2014/01/19 08:10

UFCで川尻、菊野が勝利。日本人選手の活躍に期待。~新春第1戦でオクタゴンデビュー~<Number Web> photograph by Susumu Nagao

2ラウンド50秒で一本勝ちを収めた川尻は試合後「もっと強い相手とやりたい」と叫んだ。

 UFCの新春第1戦となる「UFCファイトナイト34」(1月4日・シンガポール)で、4名の日本人ファイターがオクタゴンデビューを果たした。中でも、一番強烈なインパクトを残したのはセミファイナルに出場したフェザー級(65.8kg以下)の“クラッシャー”川尻達也だろう。このところ8戦8勝と好調なショーン・ソリアーノを相手に1R中盤までは攻めあぐんだが、それ以降自分のペースを掴み、最後は2Rにスリーパーで失神させて一本勝ちを収めた。

 試合の途中で軌道修正できたのは、40戦以上闘ってきたキャリアのおかげか。残念ながら川尻が強く望んだサブミッション・オブ・ザ・ナイト(最も優れた一本勝ちをあげた選手に与えられるボーナス)はもらえなかったが、実力者揃いのフェザー級戦線の上位に一歩食い込んだことは間違いない。

3・1マカオ大会に参戦する日沖、福留の意地にも期待。

 川尻に勝るとも劣らぬ存在感を見せつけたのは、昨年までDEEPを主戦場にしていたライト級(70.3kg以下)の“高阪剛の愛弟子”菊野克紀。試合開始早々、空手の構えでクイン・マルハーンにプレッシャーをかけると、場内からは大きなどよめきが起こった。両腕で顔面をガードする構えが一般的な昨今のMMAの中で、ややもするとノーガードにも見える菊野の闘い方は異端に映ったのだ。

 その後寝技に活路を見出したいマルハーンに対して、菊野はあくまでスタンドでの勝負に徹しようと試みる。結局大きなクライマックスこそ作れなかったが、折りを見て得意の三日月蹴りなどをヒットさせていた菊野が判定勝ちを飾った。

 現在のUFCは3部制。ナンバーシリーズを頂上に、このファイトナイトシリーズを中間に、新人発掘を目的にしたリアリティ番組「ジ・アルティメットファイター」(TUF)を底辺に置く。

 今年はアジアとヨーロッパで勢力を拡大する計画を立て、次回のアジア開催は3月1日にマカオで行なわれる「TUFチャイナ・フィナーレ」。この大会には一時は王座挑戦目前まで進みながらも現在は2勝3敗と負け越している日沖発や、1勝1敗の徳留一樹が出場する。川尻や菊野は幸先いいスタートを切ったが、本当の勝負はこれから。岡見勇信が新興のWSOFに転出した現在、日本人選手の出世レースに注目せざるをえない。

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