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悩めるオルドリッジに
訪れた幸福の日々。
~NBA、好調ブレイザーズの大黒柱~ 

text by

宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

PROFILE

photograph byGetty Images

posted2014/01/17 06:10

悩めるオルドリッジに訪れた幸福の日々。~NBA、好調ブレイザーズの大黒柱~<Number Web> photograph by Getty Images

ブレイザーズの柱であるオルドリッジ(左)と、“2年目のジンクス”知らずで活躍中のリラード。

 NBAで忌まわしい言葉とされる単語がある。その単語を口にしなくてもいいように、“Rワード”と表されることもあるほどだ。Rはリビルディング、つまり“再建”の頭文字だ。

“再建”は、チームの先行きが見えず、低迷することを意味している。時に泥沼にはまって抜け出せなくなることもある。少なくとも、一般的にはそういうイメージだ。だからこそ、特にベテラン選手にとっては、できるだけ聞きたくない言葉なのだ。

 ラマーカス・オルドリッジ(ポートランド・トレイルブレイザーズ)にとっても、そうだった。'06年から7シーズンをブレイザーズで過ごしているオルドリッジは、その間に何度も再建やチーム入れ替えを経験した。同期のブランドン・ロイや、1年後のドラフト1位指名選手、グレッグ・オデンがチームの柱と期待されながら故障で消えていき、チームメイトが入れ替わる中、オルドリッジ自身は常に安定したプレーをしてきた。

 それでもプレイオフに出たのは僅か3回。しかも、3回連続で1回戦敗退。コーチが交代して、チームはまた振出しに戻った。

「誰も期待していなかった」と本人も驚く快進撃。

 そこに昨季から入ってきたのが、5歳年下の新人ながら堂々としたプレーでチームを率いるPGのデミアン・リラードだ。ドラフト6位指名の彼は、昨季、上位選手より頭ひとつ抜けた活躍で、満票でリーグ新人王に選ばれた。

 もっとも、それでも昨季のブレイザーズはプレイオフを逃したのだから“再建”という敵は手ごわい。優勝を狙えるチームになるにはまだ長くかかりそうだと思ったオルドリッジは、“再建”という魔物から逃れるためにはブレイザーズを去るしかないのではないか、との考えも頭をよぎったという。

 ところが、出口は意外とすぐ近くにあった。夏の補強が成功したこともあり、今シーズンが始まるとブレイザーズは予想外のペースで勝ち星をあげ、現在、強豪揃いのウェスタン・カンファレンスで上位争いを繰り広げている。

「ここまでとは、誰も期待していなかった」とオルドリッジも驚く。

「これまでのどのチームよりも、チームが早くまとまったのがよかった。今はプレーすることが楽しくてしかたない」

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