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山本昌がラジコンを封印した理由。
「50歳まで投げる」ためのオフとは。
 

text by

田口元義

田口元義Genki Taguchi

PROFILE

photograph byToshiya Kondo

posted2014/01/09 10:30

山本昌がラジコンを封印した理由。「50歳まで投げる」ためのオフとは。<Number Web> photograph by Toshiya Kondo

トレーニング自体は好きだという山本昌。現在48歳。いつまでも彼が投げる姿を見ていたい。

「いつまでも投げたい」って夢があってもいいじゃない!

 右足首の故障により一軍での登板がゼロだった'11年に真剣に引き際を考え、わずか3勝に終わった'12年は、シーズン中に2度も「引退します」と球団に申し出た。

 近年は常に引退と隣り合わせ。そんな状況下でも、山本昌はトレーニングを続ける。

「トレーニングをすることは全く苦にならないから。僕はね、無理な努力はしないの。キャッチボールとかウエイトとか、地味な練習を続けることは得意なんだよ。今だとプラス、『もったいない病』かな? 球団からは『50歳までやってくれ』と言ってもらえているし、ファン、特に同世代の方たちもそれを望んでくれているからね。これだけ長く野球をやらせてもらえているんだから、今まで続けてきたことを無にするってもったいないじゃない。継続する力ってすごく大事だと思うんだ。正直、『50歳までの2年間がどれだけ大変か……』と感じることもあるけど、『いつまでも投げていたい』って夢があってもいいじゃない!」

 今季、山本昌は1勝でも白星を挙げれば、浜崎真二が持つ48歳4カ月の最年長勝利記録を更新する。

「余裕はないけど意識はしたいね」

 控えめだが貪欲に記録更新を目指す、48歳5カ月の現役投手。継続する力を信じ、日々、当たり前のように投げ続ける男は、それこそ、当たり前のように不滅の偉業を成し遂げてくれる気がしてならない。

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