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<EXILEを支える男に聞く> パフォーマーHIROの肉体。 

text by

柳橋閑

柳橋閑Kan Yanagibashi

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photograph byNaoya Sanuki

posted2013/12/04 06:00

<EXILEを支える男に聞く> パフォーマーHIROの肉体。<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

「EXILE HIRO」としての活動は続けていくつもりです。

 年内でパフォーマーとしては引退しますけど、「EXILE HIRO」としての活動は今後もそのまま続けていくつもりです。EXILEのプロデュースをしながら、もしかしたら個人的に踊ることもあるかもしれない。

 EXILEって、僕たちのファミリーネームのようなものなんです。たとえば、ATSUSHIがソロ活動のときも「EXILE ATSUSHI」と名乗っているように、みんなすごくEXILEが好きなんですよ。

 引退という形は僕がいちばん最初ですけど、これから若いメンバーが入ってきて、いままでのメンバーはEXILEという名字を背負って徐々に独り立ちしていく――そんな将来像をイメージしています。いまもEXILE TRIBE(一族)という言い方をしてますけど、一組のアーティストというより、そういうグループや個人の集合体になっていく。その第一歩が僕の引退なのかなと。

 もちろん、体力的にはまだ数年はトップコンディションでやれると思うんですけど、トレーニングと身体のメンテナンスに費やす時間が長くなっているのも事実。意識の上でも常にトレーニング、トレーニングと思っていると、なかなか他の方向に力を割けないんです。そのバランスを考えたとき、いま先手を打って引退すれば、もっとEXILEを盛り上げられるという確信があった。

引退の寂しさより、来年のことを考えてワクワクしてる。

 そもそも僕の場合、自分自身のダンスを追求するというより、トータルでエンターテインメントを作りたいという欲求が強かったんです。とくにEXILEになってからは、テーマや演出を考え、プロデュースする側の自分が8~9割になりました。踊るときっていうのは、その舞台に自分をポンッと出すだけという感覚なんです。ステージで踊っている間も、たえず照明のことや、他のメンバーの動きに目がいく。一表現者としての自分と、プロデューサーとしての自分のせめぎ合いの中で、後者のほうがはるかに強くなっていきました。

 ずっとEXILEのことを考えて、EXILE命で生きてきたんで、今回の判断にも自信があります。EXILEって、ファンにとってもメンバーにとっても夢を叶える場所なんだと思います。だから、これからもみんなが輝けるような場所でいられるように、いろんなことにチャレンジしていきたいし、いまは引退の寂しさっていうより、来年のことを考えてワクワクしてる状態なんですよ。

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